MLB機構が選手会に新たな提案 返答期限は現地時間14日

ESPNのジェフ・パッサンによると、メジャーリーグ機構は2020年のシーズン開催について、メジャーリーグ選手会に対して新たな提案を行ったようだ。今回の提案には72試合制でのシーズン開催、最大80%の日割り給与などが盛り込まれているが、選手会は依然として100%の日割り給与を求めていると見られる。機構側は選手会に対して現地時間6月14日(日本時間15日)までの返答を求めている。

日本時間6月13日に機構側が選手会に対して提案した内容は、72試合制でシーズンを開催し、日割り給与の70%を保証するというものだ。ポストシーズンが無事に開催された場合、さらに10%が増額され、選手会は日割り給与の80%を得ることができる。さらに、ポストシーズン出場枠を10球団から16球団へ拡大することにより、ポストシーズン出場チームには追加で5000万ドルが支払われ、選手会がトータルで得る金額は本来の83%に相当するという。

また、今回の提案には、クオリファイング・オファーの制度を有効にするか無効にするかの選択権を選手会に与える、ロースター枠をシーズン最初の2週間は30人、次の2週間は28人に拡大する(本来は26人)といった項目も含まれている。

選手会が要求する「100%の日割り給与」は依然として達成されていないものの、前回の提案と比較すると、保証される金額も、ポストシーズン開催時に得られる最大の金額も増額されており、少なくとも機構側は選手会に譲歩する姿勢を見せている。

パッサンによると、機構側が今回提案した金額は、100%の日割り給与を支払う場合の50試合分(ポストシーズン開催時の増額分も含めると62試合分)に相当するという。交渉が合意に至らず、ロブ・マンフレッド・コミッショナーの裁量で試合数を決定してシーズンを開幕する場合、やはり50試合前後での開催が現実的と言えそうだ。

機構側は7月中旬に開幕することを想定しているが、そのためには数日以内に交渉が合意に達することが必要であり、残された時間は多くない。さらに交渉が長引くようであれば、「8月開幕のシーズン50試合制」が現実味を帯び始めるだろう。

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