コロナを断ち切る剣舞 川崎の殺陣剣術道場が動画配信

公開された全国の道場生たちによる剣舞の動画

 新型コロナウイルス感染の収束を願って、川崎市高津区の殺陣剣術道場「魂刀流志伎会(こんとうりゅうしきかい)」(戸沼智貴代表理事)が、全国の道場生ら約40人による剣舞をまとめた動画を制作した。同会ホームページと動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信している。

 同会は日本の民俗芸能である剣術の継承と発展を目指して活動。2008年に元舞台役者の戸沼代表理事が川崎に道場を立ち上げ、今では大阪府や仙台市など全国12カ所に道場を構えている。道場では、幼稚園児から80代の高齢者まで約100人が剣技を磨く。

 現在は、道場の活動自粛が続いており、出演を予定していた地域の祭りやイベントなども軒並み中止になっているという。

 同会は「全世界に向けて大きな災厄を断ち切り、世界の幸せを願う」との思いを込め、全国の道場生に呼び掛けて動画制作に着手。稽古ができない中、1人ずつ自宅や公園などで撮影した剣舞を編集して、大勢が鮮やかに舞う「群衆剣舞」の動画に仕上げた。

 同会の担当者は「刀は昔から、悪運を断ち切って良運を呼び込むものだと言い伝えられている。多くの人が動画を見て、世界が明るい未来になればうれしい」と話している。

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