選手会が機構側の最新オファーを拒否 シーズン日程の確定を要望

ESPNのジェフ・パッサンによると、メジャーリーグ選手会は2020年シーズンについて、メジャーリーグ機構からの最新オファーを拒否したうえで、対案を提示する代わりに2020年シーズンのスケジュールを確定させることを要望したようだ。最終的な決定権は機構側にあるため、50試合前後でのシーズン開催の可能性も取り沙汰されるなか、機構側がどのようなスケジュールを組むか注目される。

メジャーリーグ選手会のトニー・クラーク専務理事は、日本時間6月14日に声明文を発表。そのなかで選手たちがプレーしたがっていることを明言した。さらに「残念ながら、これ以上の交渉は無意味だろう。仕事に戻るときが来た。いつ、どこへ行けばよいか我々に教えてほしい」と述べ、2020年シーズンのスケジュールを確定させることを求めた。

3月時点での合意により、2020年シーズンのスケジュールについての最終的な決定権は機構側にある。選手会は100%の日割り給与を求める姿勢を崩しておらず、機構側は100%の日割り給与を支払えるところまで試合数を減らす可能性が高い。50試合前後でのシーズン開催が有力視されているのはそのためだ。

ESPNが入手した情報によると、選手会は機構側に対し、6月15日(日本時間16日)までにスケジュールを確定させることを求めたようだ。ただし、新型コロナウイルスに対応する健康と安全の保障についても両者は合意できておらず、シーズンのスケジュールが確定したところですぐに「スプリング・トレーニング第2弾」を開始できるとは限らない。

機構側はシーズン開幕前に「スプリング・トレーニング第2弾」を3週間行うことを想定しているが、新型コロナウイルスの状況次第では、そのプランが変更を強いられる可能性は十分にある。実際、40人ロースターに登録されている複数の選手が最近、新型コロナウイルスに感染したとの情報もある。

また、機構側が極端に少ない試合数でのスケジュールを組んだ場合、選手会が仲裁機関への苦情申し立てを行う可能性もあるという。3月時点の合意は「機構側はあらゆることを考慮したうえで、できるだけ多くの試合を開催するために最大限努力すべき」と定めているからだ。

両者の交渉が合意に達する気配が見られないまま、6月も半分が終了しようとしている。2020年シーズンは無事に開幕を迎えることができるのだろうか。

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