【MLB】球団別プロスペクトTOP10:フィラデルフィア・フィリーズ

1位:スペンサー・ハワード(RHP)
2017年ドラフト2巡目(全体45位)指名。大学進学後にトレーニングを積んで球速が上昇、プロ入り後は変化球も含めて進歩を見せている。ファストボールは最速100マイルを記録するパワフルさがありながら安定してストライクゾーンに投げることができる。チェンジアップは年々向上を辿り、スライダーとカーブは安定感を欠くがポテンシャルを秘める。次期エース候補。

2位:アレク・ボーム(3B/1B)
2018年ドラフト1巡目(全体3位)指名。昨年は2Aまで3階級を駆け上がり、125試合で打率.305、21本塁打、6盗塁の好成績を残した。73三振に対して57四球を選んだ洗練されたアプローチの持ち主で、パワーとアベレージを両立したクリーンナップを任せることのできる打者への成長を期待されている。3B守備は向上したが、それでも1B向きとするスカウトが多い。

2位のボームはプレミア12代表として昨年来日

3位:ブライソン・ストット(SS)
2019年ドラフト1巡目(全体14位)指名。試合の全ての局面で貢献することのできるオールラウンダー。一番評価の低いパワーもドラフトイヤーに向上し、プロデビューでは48試合で6本塁打を記録した。辛抱強いアプローチから広角に打球を打ち分けることのできる技術がある。SSに残れるだけの守備力があるが、体格が成長した場合には2Bまたは3Bに移る可能性も。

4位:フランシスコ・モラレス(RHP)
2016年7月に契約金90万ドルで入団。元々持ち球の評価は高く、安定感も増した昨年はAで防御率3.82、BB/9 4.3、K/9 12.0と実戦でも結果を出した。頻繁に98マイルを記録するファストボールと空振り率30%を記録したスライダーのコンビネーションは威力抜群。チェンジアップと細かな制球を改善できれば先発に残れるが、それが無理でもブルペンの勝ちパターンになれる。

5位:アドニス・メディーナ(RHP)
2014年5月に契約金7万ドルで入団。2018年にはフューチャーズゲームにも選出されるなどプロ入り後順調に昇格してきたが、2Aでプレーした昨年は後半戦に不振に陥った。ローテーション3、4番手の投手になれるポテンシャルがあるが、近年は球の質には改善がみられていない。昨年開幕前に既に40人枠入りをしており、リリーフ転向までのタイムリミットは長くない。

【MLB】球団別プロスペクトTOP10:索引

6位:ラファエル・マーチャン(C)
2015年7月に契約金20万ドルで入団。当時はCの経験が浅かったが、プロ入り後は攻守ともに着実な進歩を見せており、昨年は20歳の若さながらA+まで到達した。動きは機敏で、肩も強く、既にフレーミングスキルやリードも磨かれている守備力には非常に高い評価を得ている。一方の打撃には小柄な体格と平均以下のスイングスピードからあまり期待はできない。

7位:ルイス・ガルシア(SS)
2017年7月契約金250万ドルで入団。プロデビューの2018年は打率.369を記録してリーグの首位打者に輝くなど上々だったが、18歳でAに挑戦した昨季は打率.186と苦しんだ。将来的にもパワーはあまり期待できないが、平均以上の守備範囲と肩から長期的にSSにとどまれる見込みがあり、レギュラー級の選手に成長する可能性は十分ある。

8位:エニエル・デロスサントス(RHP)
2014年7月に契約金1万5千ドルで契約。プロ入りはマリナーズだが、トレードでパドレス、フィリーズと移籍しており所属は既に3球団目。2018年に3Aで防御率2.63と好投し、メジャーデビューも果たしたが、昨年はパフォーマンスが安定せずメジャー定着はならなかった。先発に残るためには、変化球の安定感と細かな制球の改善が必須か。

9位:エリック・ミラー(LHP)
2019年ドラフト4巡目(全体120位)指名。196センチ108キロの恵まれた体格の持ち主。90マイル前後のファストボール、決め球のスライダー、ソリッドなチェンジアップの3球種を持っており、先発に残れる可能性がある。腕の振りの大きいフォームをしており制球はイマイチで、短いイニングならば96-97マイルを出せることと合わせてリリーフ向きとみるスカウトが多い。

10位:ミッキー・モニアック(OF)
2016年ドラフト1巡目(全体1位)指名。昨年は2Aの119試合で打率.252、11本塁打、15盗塁を記録した。大きな穴はないが、インパクトをもたらすことのできるツールもないため、多くのスカウトは第4のOFどまりになるとみている。スロットバリューよりも300万ドルほど低く契約できたとはいえ、全体1位指名であったことを考えると期待外れの烙印は免れないか。

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