コロナ影響、考える機会に カフェ「はまぐりデッキ」の宇戸淳子さん

「休業によって、できることを考える時間を持った」という宇戸さん=新上五島町、はまぐりデッキ

 新上五島町有川郷で、カフェ「はまぐりデッキ」と手作り弁当の販売店「グリデキッチン」を営む。新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い客足や営業日数に影響が出たが、「スタッフの技術を向上させ、お客さまを喜ばせたい」と意気込みを語る。
 福岡市出身。同町出身の夫と結婚したことを機に約20年前移住し、美しい自然に魅了された。高齢化や人口減少が進む島で、住民らが憩う場をつくろうと2018年春、観光スポットの蛤浜海水浴場近くに「はまぐりデッキ」を開業。同年秋には「グリデキッチン」を開いた。
 お客さんの要望を聞きながら店舗改修やメニュー考案に取り組んできたが、コロナ禍のあおりで「はまぐりデッキ」は4月半ばから週末のみ営業に。ただ、そんな状況にもくじけない。
 両店のスタッフを行き来させ、互いの特徴を学んでもらった。「カフェはお客さんとのコミュニケーションが重視されるし、弁当店は素早く商品を渡さねばならない」。新商品の開発にも取り組んだ。「決していい状況ではないが、今できることを考える機会になった」と前を向く。

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