ネイサンは29セーブ 延長戦の最多記録保持者たち

日本時間6月15日、最初のプロ野球チームであるシンシナティ・レッドストッキングスが初めての延長戦(現地時間1870年6月14日)を戦ってから150年が経過した。これを記念して、メジャーリーグ公式サイトではマット・ケリーが延長戦に関する特集記事を紹介。そのなかで安打、本塁打、セーブなどの各部門における最多記録保持者が紹介されている。

延長戦で最多(1920年以降)の「サヨナラ打点」を記録しているのはアンドレ・ドーソン(17打点)だ。ドーソンはカブス時代の1990年5月22日、レッズのルー・ピネラ監督によって1試合に5度も敬遠された。このなかには12回裏二死1・2塁、14回裏二死2塁、16回裏一死1・3塁での敬遠も含まれており、ドーソンは「サヨナラ打点」をさらに増やすことができていたかもしれない(試合は16回裏にドーソンの次打者デーブ・クラークのサヨナラタイムリーでカブスが勝利)。

延長戦で最多(1961年以降)の安打を放っているのはピート・ローズで83本。最大の犠牲者となったのはカージナルスで、延長戦でローズに12本の安打を献上している。

延長戦で最多の本塁打を放っているのはウィリー・メイズで22本。このなかには1963年7月2日のブレーブス戦で、両軍無得点で迎えた16回裏にブレーブス先発のウォーレン・スパーンから放ったサヨナラ本塁打も含まれている(ジャイアンツ先発のフアン・マリシャルは16イニング完封勝利)。なお、メイズは現役期間中に1回から16回までの各イニングで少なくとも1本塁打を放っており、これは史上唯一の記録である。

延長戦で最多の満塁本塁打を放っているのはカルロス・リーで3本。最初の1本は、ホワイトソックス時代の2001年6月8日に同じシカゴに本拠地を置くカブスを相手に記録。残りの2本はアストロズへ移籍してから打ったものであり、2007年と2010年にともにロッキーズ戦で放った。

延長戦で最多(1961年以降)の奪三振を記録しているのはグース・ゴセージとトレバー・ホフマンで166個。両者ともパドレスでプレーした経験があるが、ゴセージがパドレスで記録したのは166個のうち37個だけ。一方のホフマンは166個のうち165個をパドレス時代に記録している。

延長戦で最多のセーブを記録しているのはジョー・ネイサンで29個。延長戦でのセーブ失敗は2度だけだが、2度とも最後のオールスター・ゲーム選出イヤーとなったレンジャーズ時代の2013年に記録。2004年にツインズでクローザーに定着してから、レンジャーズ移籍1年目の2012年まで、延長戦でのセーブ失敗は1度もなかった。

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