長崎県カヌー記録会 高校男子カヤックは小林(長崎鶴洋)3種目トップ 中学から社会人100艇が力漕

【高校男子カナディアンフォア】激しく競り合う選手たち=多良見特設カヌー競技場

 カヌーの長崎県記録会は13日、諫早市の多良見特設カヌー競技場で行われ、男女計15種目のタイムトライアルで、県内各地の中高生や社会人約100艇が力漕した。
 県カヌー協会主催。序盤は500メートルで計測していたが、途中から波が高くなった影響で、300メートルに切り替えて実施した。今回が最後のレースとなる高校3年生も多く、川岸からはねぎらいの声援や温かい拍手が送られていた。
 高校の男子カヤックは小林純(長崎鶴洋)がシングル、ペア、フォアの全3種目でトップゴール。女子カヤックのシングルは宮田愛美(長崎西)、ペアは長崎西、フォアは西陵が1着だった。
 高校の男子カナディアンシングルは馬渡玲(西陵)、ペアとフォアは長崎西が先頭でゴールした。ペア、フォアともにメンバー入りした3年生の光永豊は「勝っても負けても最後だった。コンディションが悪くて不安だったけど、楽しもうという気持ちで漕いだら、最高の結果が出た。記録会を開催してくれたスタッフの方々にお礼を言いたい」と感謝していた。

◎幼なじみ 完全燃焼/上畠・小林(長崎鶴洋)
 高校男子カヤックペアを制した長崎鶴洋の上畠鉄平と小林純は、野母崎小時代からの幼なじみ。7年間、同じチームで頑張ってきた2人は「最後に一緒にいい漕ぎができて気持ち良かった」と晴れやかな表情を見せた。
 本来は小林が遠洋航海実習のため、6月の県高総体はペアを組めないはずだったが、コロナ禍で状況が一変。実習が延期となり、今回はペアとフォアに同じ艇で出場できた。結果、まずはシングルで小林が1位、上畠が2位の記録を出すと、フォアは西陵との競り合いを制した。そして最終種目のペアは他を寄せ付けない“快走”を披露。小林は「鉄平が前で押してくれるので、負担が分散できるように波を見ながら押してあげた」と満足げだった。
 2人とも今回が引退レースで、それぞれの進路に向けて準備を始める。上畠は「今までの経験と努力を出し切れた」と完全燃焼できた様子だった。

【高校男子カヤックペア】トップでゴールして喜ぶ長崎鶴洋の上畠(右)・小林組=多良見特設カヌー競技場

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