南阿蘇鉄道の復旧進む 第一白川橋りょうの照査業務が完了し、上部工の工場製作へ――JRTT

第一白川橋りょう 写真:鉄道・運輸機構

鉄道・運輸機構(以下、JRTT)は10日、平成28年4月に発生した熊本地震で被害を受けた第一白川橋りょう(立野~長陽間)について、令和2年度以降は上部工の工場製作などに係る指導業務を行い、引き続き南阿蘇鉄道の災害復旧を支援していくと発表しました。

第一白川橋りょうは橋長166.3mの鉄道橋であり、平成27年には土木学会選奨土木遺産にも認定された歴史ある土木構造物です。平成29年4月に国土交通省が発表した調査概要によれば、同橋りょうは「早期復旧を図る観点からは上部工全体を架け替えざるを得ない」とされており、復旧の見通しとして設計着手から5年程度、復旧費用は約40億円と見積もられていました。JRTTはこれまで南阿蘇鉄道株式会社の要請を受け、設計などに係る照査業務を実施してきましたが、これが完了したため上部工の工場製作に移行します。

JRTTは整備新幹線や相鉄・JR直通線などの建設・整備のほか、災害復旧支援などにも関わっており、例として2011年の東日本大震災においては三陸鉄道と仙台空港鉄道を支援しているほか、2014年4月には北リアス線・南リアス線の全線にわたる復旧に貢献しています。

鉄道チャンネル編集部

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