全日空「スーパードルフィン」引退

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福岡からのラストフライトを終え、展望デッキに多くのファンが並ぶ羽田空港に到着した全日空のボーイング737-500「スーパードルフィン」=14日午後

 「スーパードルフィン」の愛称で親しまれた全日空のボーイング737-500が14日午後の福岡発羽田行き254便を最後に引退した。1995年、国内線向けに就航。126席で小回りの利く機体を生かし、グループで計25機がローカル路線を中心に活躍。かつて存在した青森-仙台線でも使われ、青森県の関係者も引退を惜しんでいる。

 青森-仙台線は、全日空の子会社だったエアーニッポン(ANK)が98年11月に開設した。エンジンを覆う「エンジンカウル」にイルカがペイントされた姿が特徴的なボーイング737-500が1日3往復し、両区間を約50分で結んだ。

 現在、東北新幹線新青森-仙台間の所要時間は約1時間半だが、当時、新幹線は盛岡止まりで、青森-仙台間はJRだと最速でも約3時間かかっていた。県はビジネス客を中心に需要があるとみていた。

 だが、ANKの青森-仙台線は利用率が30%台と低迷し、開設からわずか1年後の99年11月に運航休止に追い込まれた。

 県職員時代に交通政策を担当した経験がある青森商工会議所の葛西崇専務理事は「JRが対抗意識を燃やして、青森-仙台間の安い切符を売り出したことを思い出す。空路は利便性も十分ではなく、有効な路線ではあったと思うが、結果的に需要をつくり出せなかった」と振り返る。

 全日空によると、スーパードルフィンの愛称は、エアーニッポンが社内公募で選んだ。流線形で小ぶりの形状がイルカを連想させることが愛称の由来。ラストフライトとなった機体の総飛行時間は4万5千時間超で、航空ファンらで満席だった。小雨が降る羽田の展望デッキはカメラ姿のファンが埋め尽くした。