抗体陽性率は東京0.1%、大阪0.17% 厚労省発表

新型コロナウイルスに感染したことがあるかどうかを調べる抗体検査について、今月、厚生労働省が3都府県で行なっていた結果の発表があり、陽性率が東京都で0.1%、大阪府で0.17%、宮城県で0.03%だったことが分かった。

厚労省「大半の人は抗体を保有していない」

抗体検査はウイルスなどに感染したとき、それらを排除するために体内で作られる「抗体」と呼ばれるたんぱく質が血液中に存在するかを検査するもの。つまり抗体があれば、過去に感染したことがあるといえる指標だ。

今回の抗体検査は、厚労省が感染者が多い東京・大阪と、少ない宮城で検査を実施。今月1〜7日、東京1971人、大阪2970人、宮城3009人の計7950人を対象に検査した。その結果、東京で2人、大阪で5人、宮城で1人に抗体があった。なお5月31日※時点の累積感染者数は東京5236人(感染率0.038%)、大阪1783人(同0.02%)、宮城88人(0.004%)だった。厚生労働省はこの調査結果について「大半の人は抗体を保有していないという結果が出た」としている。
しかし海外の研究では、新型コロナウイルスに関しては抗体の発現率が低いとされるものもある。したがって今回出た数値が、市中感染の度合いを直接的に示すことはないとみられる。

※抗体は実際の感染日から7日後程度より発生するため、比較する累積感染者数の日にちを抗体検査開始日直前の5月31日としています。

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