西海のアボカド栽培第一歩 勉強会で苗木450本配布

昨年実が付いた8年もののアボカドの木を紹介する原口さん(右から3人目)=西海市西海町、原口果樹園

 長崎県西海市でのアボカド栽培が第一歩を踏み出した。産地化に取り組む「長崎アボカド普及協議会西海市グループ」(4人)は、市と栽培勉強会を開き苗木を配布した。4、5年後には西海産のアボカドが収穫できると見込んでいる。
 同グループは耕作放棄地対策にアボカド栽培を取り入れている愛媛や和歌山での取り組みに着目。国内で消費されるアボカドの大半は輸入物で、農家の所得向上につなげる狙いがある。
 県や市の補助を受け、3年前から苗木の生産をしている。計3日間の勉強会に参加したかんきつ農家など約50人に、耐寒性に優れた品種「ベーコン」の2年ものの苗木など計450本を配布した。
 同グループと同市は先月30日、原口誠司会長(72)の果樹園で勉強会を開いた。原口会長は「アボカドは南の植物だが、直射日光には弱い。植え始めは遮光ネットを使って」などと指導。約25人の参加者は、昨年実を付けた8年ものの木などを見学した。同市西彼町の農業、植田誠さん(70)は「ミカン畑の跡に植えたい。実がなるまで大事に育てたい」と話した。
 原口会長は「市内の法人もアボカド栽培に関心を示している。苗木の普及と栽培指導を続けたい」と話している。

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