スタンダードなキャストの精度はバス釣りにおいて重要である。しかし、状況によってはテクニカルなキャストが要求され、それが釣果を左右することもしばしば。故にあらゆる投法をマスターすれば、釣果上昇は約束されるだろう!今回は「オカッパリのプリンス」として日本のオカッパリバスフィッシングシーンを牽引し続ける川村光大郎さんのキャストテクをご紹介!
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【Profile】
川村光大郎(かわむら・こうたろう)
業界を代表する岸釣りのスペシャリストにして、初代・11代目陸王。車のドアを閉める音にすら気を使うほど、細心の注意を払ってアプローチを行う。着水音に関しても並々ならぬこだわりあり!
川村光大郎×サイレントアプローチ
その名のとおりに答えるなら、「無音の着水」。しかし、必ずしもそれが有利には働かない。
サイレントアプローチと聞いて誰もがイメージするのは、ルアーがスッと水の中へ入るあの無音の着水だろう。しかし、川村さんの回答は意外だった。
川村「常に静かな着水がベストではないです。濁った時にはあえて着水音を大きくしたり、フロッグなどの中空ルアーではポフッというサウンドを強調することもあります。僕が日々意識しているのは、釣り場のエサとなるベイトが水に飛び込む音に近づけること。着水音はバスに対し、『気づかせる』『思わせる』『スイッチを入れる』要素だと感じているので、必ずしも静かな着水音がベストではありません」
その時、その場所に合わせた自然な着水音、これが真のサイレントアプローチなのかもしれない。
ルアーの存在を気づかせない「不意打ち」
メリット:純粋な無音の着水ならば、不意打ちが可能になる
着水音が前述の「気づかせる」モノであるならば、サイレントアプローチは「気づかせない」ことに利がある。例えばサイトフィッシングで、バスの進行方向の先に無音の着水でルアーを置くことができれば、仕掛けた時のリアクション要素は高まる。
川村「要はルアーを気づかせないことによる不意打ちです」
サイレントアプローチの“コツ”とは?
低弾道のキャストが基本。周囲の障害物も利用すべし!
着水寸前で勢いを殺すサミングワークである程度の着水音は抑えられる。より精度を上げるならば、より低弾道のキャストをまずは習得すべし。
川村「実際の釣り場では障害物もあるので、それを利用してワンクッション与えることもアリですね」