江口拓也◆「数年前にやった舞台を思い出し、声の張り方を意識しながら演じました」

©株式会社東京ニュース通信社

演劇の聖地・ビロードウェイにある、潰れかけの劇団「MANKAIカンパニー」の再建を描くアニメ「『A3!』SEASON SPRING & SUMMER」(TOKYO MXほか)が現在放送中。前半の1~6話で、団員の春組の結成から公演上演までを描き、後半の7話(5月18日放送)以降は春組とは別のユニットである夏組が旗揚げ公演の上演に向けて奮闘中だ。今回は、夏組のリーダー・天馬を演じている江口拓也にインタビュー! 夏組の楽曲や劇中劇を演じる難しさなどについて話を聞いた。

――夏組のエピソードは、7話からスタートしました。オープニングテーマやエンディングテーマにも変化がありましたね。

「オープニングの『Act! Addict! Actors!』は、春組の時と同じ楽曲ですが、歌い出しが天馬になっていて、実際に見て“夏組パートが始まったぞ!”と興奮せずにいられませんでした。エンディングは夏組全員で歌う『オレンジ・ハート』になって、雰囲気がガラリと変わりました」

――ヒゲドライバーさんが作った夏組の楽曲というとアッパーなイメージがありますが、今回は少ししっとりしていますよね。

「そうなんですよね。今までの夏組の楽曲をご存じの方の中には、初めて聴いた時にびっくりした人もいるんじゃないかなと思います。曲自体は夏組が心を通わせていく軌跡を振り返る内容。レコーディングの時はとにかく『“エモさ”全開で!』と言われました。“エモさ”が何か明確に分からない部分もありましたけど(笑)、夕日を思い浮かべながら感情を込めて歌いましたね」

――歌詞でもそういう情景が描かれていますものね。レコーディングでは、歌割りごとに歌われたのですか?

「はい。自分が担当するところをワンフレーズずつ歌っていきました。だから、完成した音源を聴いた時、すごく新鮮でしたね。5人それぞれがキャラクターのニュアンスを加えて歌っていて、素直に“いいな”と思いました。特にサビが好きです! “それぞれの思いや夢を共有できているんだな、いい仲間だな”ということが伝わってきます」

――最初の頃は仲がギスギスしていましたが、自然と距離が縮まっていきましたよね。

「衝突することで理解し合ってきた気がします。やっぱり、“旗揚げ公演を成功させる”という同じ目標があるのが強みですよね。目標に向かうためには人間的にも成長しなければいけないとどこかで分かっていたから、みんな変わることができたのだと思います。成長物語こそが、夏組の色になっています。中・高校生が多く、ほかの組に比べて平均年齢が若いので、より青春っぽさが色濃く出ていると思います」

――段々と距離が近づいていく様子は、お芝居でも表現するものなのですか?

「そうしたいとは思いつつ、脚本で表現していただいているところでもあるので、“相乗効果でうまく見せられたらいいな”と感じていました。ただ、この作品はスマホゲームが原作のアニメで、夏組のキャラクターを演じている僕らキャストはゲームリリース当初から一緒で、すでに関係性ができていたので、夏組結成を描いた7話の収録の時、音響監督から『演技では仲良くなりすぎないように』とディレクションを受けたのを覚えています」

――距離感を表現するのは難しいですよね。

「そうですね。あと、本作ならではの話ですが、キャラクターが劇中でお芝居をする点も難しかったですね。少しでもバランスを間違えると、天馬らしさが消えてしまったりもして…。それから、天馬は銀幕スターを両親に持つサラブレッドで、優れた才能の持ち主なので演技力で圧倒しなければいけないシーンもありました。7話の『おはよう』を喜怒哀楽で表現するという入団オーディションはまさにそう。テストでかなり分かりやすく喜怒哀楽に差をつけたところ、天馬ではない違う人の声に聞こえてしまって、“天馬の振り幅の中で演じるには…”と悩みました。ただ、アニメで演技をしているのは声優だけではないんです。アニメーターさんが描く画も、表情やしぐさで演技をしているので…」

――今まで以上に、画に頼ることも必要になるんですね。

「そうですね。ほかを圧倒する存在感や雰囲気って、大半は画に表れるので、僕1人ではできません。そして、画をさらに生きたものにできるのが僕の声。どのくらいのあんばいで演じるのがいいか、毎回細かく考えながら臨んでいました」

――ここまでの話を聞くと、お芝居の力を試された現場だったんですね。

「そうですね。それが難しくもあり、楽しくもあります!」

――合宿を終え、仲を深めた夏組。紆余曲折ありましたが、ついに6月22日が最終回。旗揚げ公演の幕が上がる直前まで来ました。

「天馬たちは舞台に立って芝居をするので、僕も数年前にやった舞台を思い出し、“この劇場なら、これくらいの声を出せば聞こえるだろう”と、声の張り方を意識しながら演じました。中には、映像ならではの演出手法により声を押さえているシーンもありますが、すべての要素が組み合わさることで臨場感あるシーンになっていると思います。音響監督とじっくりすり合わせながら演技に挑んだので、ぜひ楽しみにしてもらいたいです」

――天馬を含め、夏組の団員たちの成長ぶりが楽しみです。

「天馬は、プライドが高く言い合うことも多かったですが、その分、ようやく心にあった厚い殻を破っていきます。素直になっていく天馬に注目してもらいたいですね。そして、ラストに向かうにつれ深まっている夏組の絆も見届けてください。『オレンジ・ハート』から感じられるような、すてきな仲間たちの姿に期待していただきたいです!」

【プロフィール】

江口拓也(えぐち たくや)
5月22日東京都生まれ。ふたご座。B型。アニメ「フルーツバスケット」(テレビ東京ほか)、「ULTRAMAN」「神之塔 -Tower of God-」(ともにTOKYO MXほか)などに出演中。「Re:ゼロから始める異世界生活」2nd season(TOKYO MXほか)が7月8日、「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」(TBSほか)が7月9日から放送予定。

【番組情報】

「『A3!』SEASON SPRING & SUMMER」
TOKYO MXほか
月曜 深夜0:00~0:30(6月22日・最終回)

イケメン役者育成ゲーム「A3!」を原作とした、劇団「MANKAIカンパニー」の春組、夏組の団員らを描くアニメ。絆を深めている夏組の天馬(江口拓也)、幸(土岐隼一)、椋(山谷祥生)、三角(廣瀬大介)、一成(小澤廉)の5人は、旗揚げ公演を成功させることができるのか!?

【プレゼント】

サイン入り生写真を1名様にプレゼント!

応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/news/present/
(応募期間:2020年6月17日正午~6月24日午前11:59)

ハガキでの応募方法は「TVガイド」6月26日号(P98)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html

取材・文/松本まゆげ 撮影/為広麻里 ヘア&メーク/寺田英美(e-mu)