オール・タイム・ロウ『ウェイク・アップ・サンシャイン』ポップ・パンク・バンドからユニバーサル・バンドに

 2003年メリーランド州の高校生が結成したポップ・パンク・バンド。05年地元のインディーからアルバム・デビュー、当初はエモ・ロックの色彩が強かったのですが、インタースコープからのアルバム『ダーティ・ワーク』(11年)以来ポップとパンクの魅力を融合したポップ・パンクのスタイルでグリーン・デイ、ブリンク182に並ぶ人気バンドになりました。

 キャッチーなメロディと歯切れ良いリズムそしてアレックス・ガスカースのアトラクティヴなヴォーカルは世界中のポップ・パンク・ラヴァーを魅了、過去4作のアルバムを全米トップ10入りさせ、全作品でのストリーミング回数は5億回を記録しています。

 さて新作は17年間のキャリアの原点に立ち戻るためメンバー全員がスタジオで顔を突き合わせレコーディング。メンバーとプロデューサーによる15曲はいずれもジャンルを超えても通用しそうなポップな傑作ばかり、もはや彼らの音楽はポップ・パンクを超えユニバーサルなものになったといえるでしょう

(ワーナー・2200円+税)=北澤孝

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