「『0.03』の一人歩き危険」 宮城の抗体検査結果に専門家は

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西村秀一・仙台医療センターウイルスセンター長

 厚生労働省が行った新型コロナウイルスへの感染歴を調べる抗体検査で、宮城県の陽性率(抗体保有率)は0.03%だった。結果をどう受け止めるか、国立病院機構仙台医療センターの西村秀一ウイルスセンター長に聞いた。

 3009人に対して陽性者1人という結果から、宮城県内の流行は小さく、感染者が極めて少ないということは言えるだろう。陽性者1人は、感染していなくても陽性となる「偽陽性」の可能性もある。「0.03」の数字が一人歩きするのは危険だ。

 感染が広がっていない今だからこそ、日常を取り戻しつつ、次に備えることが重要だ。

 大半の人が抗体を持っていない状況は、次の流行時の感染拡大の危険性を意味する。医療の受け入れ態勢に加え、社会面や経済面などの「第2波」対策も考えなければならない。同じような打撃が繰り返されれば、耐え切れない人が出てくる。

 市民生活では、恐れ過ぎに陥らず、再流行の危険が出てきた場合に警戒を強める緩急も重要だ。