【MLB】異例の5巡終了でドラフト外契約が盛んに レッドソックスなどが大量獲得 

 今年のドラフトはコロナウィルスの影響を受けて、史上最少規模の5巡目までの開催となった。例年であれば40巡目まで指名が行われるため、単純計算で6巡目~40巡目×30球団の1050人もの選手が余計に指名漏れをしていることになる。

 しかし、ドラフト指名を受けなかったからといって彼らにプロ入りの機会がないわけではない。各球団は契約金上限2万ドルまでであれば、無制限に指名漏れ選手と契約を結ぶことができるのだ。

 ベースボール・アメリカが各球団のドラフト外契約選手の一覧を公開している。日本時間6月17日午後1時の時点では、ボストン・レッドソックスが最多の12人と契約しており、クリーブランド・インディアンスの10人、シカゴ・カブスの9人と続く。

 質という点ではカンザスシティ・ロイヤルズが一番かもしれない。契約人数は6人だが、ベースボール・アメリカ発表のドラフトプロスペクトTOP500の174位、317位、357位、379位、指名漏れしたシニア(大学最終年)選手ランキング20位と、全員がランクインしている好選手だ。

 6巡目以降に指名された選手でも、メジャーリーガーとしてのキャリアを築ける選手も多くいる。例えば、昨年打率.304、11本塁打、15盗塁の打撃と走塁に加え内外野5ポジションをこなしてチームに多大な貢献をした、セントルイス・カージナルスのトミー・エドマンは2016年のドラフト6巡目指名選手だ。

 その他にもこれからに期待されている、ロサンゼルス・ドジャースのトニー・ゴンソリン(2016年9巡目)、コロラド・ロッキーズのサム・ヒリアード(2015年15巡目)、シアトル・マリナーズのシェッド・ロングJr.(シンシナティ・レッズの2013年12巡目)などの選手がいる。ロサンゼルス・エンゼルスのアルバート・プーホルスのプロ入りが、1999年ドラフトの13巡目、全体402位での指名であったことは有名な話だ。

 異例のドラフトとなった今年だが、ドラフト外からは一体何人のメジャーリーガーが誕生することになるのだろうか。

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