1人10万円の特別定額給付金の振り込み作業が県内自治体で進む中、神奈川県寒川町は町の公式ホームページで、入金までの進捗（しんちょく）状況を確認できるシステムを運用している。県内で同様の仕組みを導入しているのは同町だけという。
同町の給付対象者数は約4万8千人。申請書には1番から始まるIDを割り振り、受け付けから振り込みまでの一覧をIDごとに更新している。16日までの閲覧は約1万7千件に上り、関心の高さをうかがわせている。
申請者自ら進捗を確認できる仕組みを提案したのは、同町職員の辻井一樹さん（36）。選挙管理委員会事務局の職員だが、現在は特別定額給付金事業担当を兼務している。
申請書送付の際、「対象者が最も気になるのは入金までの過程。簡単、便利な方法で町民ニーズに応えられないか」と考えた辻井さん。投票所入場整理券をバーコードリーダーで読み取る選挙管理システムをヒントにIDの活用を思いついたという。
同町は5月13日から給付金の支給を開始。すでに9割近くの振り込みが完了している。
