検察庁法改正案は「廃案」、世論の力と蓮舫氏

 検事長や検事総長など検察庁幹部の定年延長を内閣の判断でできるようにする規定を含む検察庁法改正案は継続審議の手続きが取られなかったため「廃案」になった。政府・与党が法案を継続審議にしなかったことから、問題とされた部分を削除のうえ、次期国会に提出するとみられる。

 法案を巡っては、検事の役職定年延長が内閣の判断(裁量)で行われるようなことになれば、検察の政治的中立性・公正性に疑義が生じかねず、検察が官邸を向いて動くことになる危険が生じるなどから立憲、共産、社民など野党各党はじめ日弁連、元検事総長ら法曹界関係者はもちろん、国民からも懸念する声が強くあがっていた。

 定年延長をめぐる国会での議論で野党は検察幹部の定年延長を内閣の判断でできるとする問題規定を削除すれば改正案には賛成するとしてきた。

 立憲民主党の蓮舫副代表はツイッターで「検察庁法改正案は廃案、特例規定を削除して再提出される見通し」と書き込み「みなさんの声の力です」と世論の力が大きかったとの認識を示した。(編集担当:森高龍二)

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