ヤンキースは田中将大を「残留させるべき」 NYメディアが断言、理想は3~4年契約?

ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

NYメディア「SNY」が「残すべき理由」「手放すべき理由」双方で検証

新型コロナウイルスの感染拡大、そして、その後のMLB機構と選手会の開幕案交渉が難航し、いまだに開幕が正式に決まらない米メジャーリーグ。日本人選手にとっても難しい時間となっている。

そんな状況の中でヤンキース戦を中継するニューヨークのテレビ局「SNY」では、7年総額1億5500万ドル(約166億3000万円)の長期契約が今季で切れるヤンキースの田中将大投手の去就を予想。「ヤンキースは間違いなくタナカを残留させるべき」と、契約延長を勧めている。

「SNY」では「タナカを残すべき理由」「タナカを手放すべき理由」として両方の視点から右腕の去就を分析。残すべき理由として「安定感。それがタナカがヤンキースの投手陣にもたらすもの」とし、2014年のヤンキース加入からこれまでに積み上げてきた実績を振り返っている。

記事では「彼が2014年に加入してから、5日毎に登板する時にどのような結果が期待できるのかをニューヨークは見てきた。もちろん、苦戦する時や結果が残せない登板もあった。しかし、主にタナカはヤンキースが信頼できる投手であった」として入団以来、6年連続で2桁勝利を挙げてきたその実績を評価した。さらに「タナカが本当に輝くのはポストシーズンであり、それが残留させる主な要因となる」として、ポストシーズンでの強さも残留の大きな要因になるとした。

「SNY」の結論は「ヤンキースは間違いなくタナカを残留させるべきである」

その一方で手放すべき理由には「右肘内側側副靭帯の部分断裂が数シーズン懸念されている。手術を必要としておらず、本当の問題とはなっていない」と、加入1年目に負った右肘の故障を挙げている。PRP療法によって復帰し、その後も5シーズンで活躍し続けた田中。記事では「タナカにはヤンキースが懸念し続けなければならない既往歴があり、いずれトミー・ジョン手術を受けることになるかもしれないと球団が考えれば、長期契約は非常にリスクが高い」と指摘されている。

ただ、記事では「内側側副靭帯がこのまま持つと信頼できるのであれば、ヤンキースは間違いなくタナカを残留させるべきである。ローテーションの中盤に彼のようなイニングを消化できる投手がいることは、どのチームにとっても大きな戦力となる」とし、田中を残留させるべきだと結論づけている。

また記事では残留に向けた契約条件についても予想。「結論として、前半の年俸を高くした3~4年の前回よりも短い契約がヤンキースにとって理想的であろう。タナカは貴重な選手であり、ヤンキースファンも気に入っている。ブロンクスでキャリアを継続することが適している」とし、3年ないし4年程度の契約で残留することが望ましいと指摘している。ニューヨークでも早くも注目を集めている田中のオフの去就。果たして、右腕はどのような決断を下すだろうか。(Full-Count編集部)

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