客船ダイヤモンド・プリンセス号の乗船客が記録した、14日間の手記が電子書籍で配信。あのとき、船内では何が起こっていたのか?

客船ダイヤモンド・プリンセス号の船内で新型コロナウイルスの陽性者が確認され、 横浜港での検疫・隔離がはじまったその日から、 著者の湊櫻(みなと・さくら)はTwitterアカウントを開設(@QKrwYU1agmTo7T5)。 隔離によって外部からはうかがい知ることのできなくなった内部の様子を14日間にわたって発信しつづけ、 アカウントのフォロワーが8万人ほどに達するなど多くの注目を集めた。 著者は、 ダイヤモンド・プリンセス号から下船後、 自主隔離期間を経てすぐに執筆に取り掛かり、 Web小説サイト「カクヨム」にて手記として公開。 本書『ダイヤモンド・プリンセス乗船手記 ~あの日、 船内で起きていたこと~』は、 それらをまとめさらに加筆した書籍だ。

新型コロナウイルスの感染が広がったダイヤモンド・プリンセス号の状況については当時様々な報道がなされているが、 乗客たち、 つまり隔離されていた当事者たちが、 広がる感染や長期にわたった隔離をどう捉え、 何を思い、 どう過ごしたかについては、 あまり詳しく報じられていない。 一人の元乗船客として著者は、 14日間におよんだ隔離生活について、 そしてクルーの対応や支援について、 感じたこと、 考えたことを描出し、 センセーショナルな報道の裏に隠れる形となった当事者にとっての14日間を丹念に綴ってる。

いまなお世界中で新型コロナウイルスは流行しており、 緊急事態宣言が解除された日本においても引き続き外出自粛が求められている状況だ。 ダイヤモンド・プリンセスの乗客が、 客室で不安の中過ごした二週間は、 外出自粛により普段と異なる生活に身を置き不安を抱いている人々の今に重なる。 本書は、 コロナ禍の中での不安への向き合い方、 過ごし方を考えるヒントになる一冊でもある。刊行形態は電子書籍のみ。 6月18日より、 電子書籍ストアにて配信開始。

KADOKAWA公式サイト書誌ページ

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