常勝ホークスを脅かす「ダークホース」に注目 元捕手のパ・リーグ順位予想は

野球解説者の野口寿浩氏が今季のパ・リーグを分析【写真:荒川祐史、高橋昌江】

野口寿浩氏はパ・リーグを「4強」と分析、補強した楽天やロッテはどうなる…?

常勝軍団を脅かすチームは現れるか――。19日に開幕するパ・リーグは、3年連続の日本一をつかんだソフトバンクへの包囲網がひとつの焦点に。現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、2017年から2年間ヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏が、各球団の戦力を分析しながら順位を予想。120試合を盛り上げてくれそうな「ダークホース」の存在を挙げた。

1位 ソフトバンク
2位 日本ハム
3位 西武
4位 楽天
5位 ロッテ
6位 オリックス

やはりというべきか、野口氏はソフトバンクを首位に据える。新型コロナウイルス感染拡大で来日できていないアルフレド・デスパイネ外野手とジュリスベル・グラシアル内野手の不在で、首位独走には懐疑的だが「誰かが抜けたら誰かが出てくるチーム」と選手層の厚さを強調する。開幕前の練習試合で絶好調だった柳田悠岐外野手についても「放っておいても打っちゃう。打つんじゃなくて打っちゃうと思います」と揺るぎない。

その盤石なタカの対抗馬として挙げたのが、日本ハム。「優勝もあると思います。ダークホースとしてパ・リーグを引っ掻き回してっくれそうです」と期待する。野口氏が根拠とするのが、春季キャンプで聞いた栗山英樹監督の言葉。「『ようやくバランスの整ったいいチームができた』とおっしゃってたんです。今まで栗さんがあんなに自信満々に言ったことはなかったと思います」。クリスチャン・ビヤヌエバ内野手とブライアン・ロドリゲス投手の出遅れは誤算だが、投手陣は先発、リリーフともに充実。野手陣も円熟味が増し、若手も生きがいい。

2連覇中の西武は課題の先発投手陣が「揃っている印象」

リーグ2連覇の西武も「山賊打線」は健在。近年は課題だった先発陣も、覚醒気配を感じる4年目の今井達也投手をはじめ「ここ何年かを見ても、開幕時点で一番ピッチャーが揃っている印象」と言う。さらに楽天も、オフシーズンに相次ぐ補強に踏み切ったことで「人は揃ったと思います。あとはどう組み合わせていくか」と注目する。野口氏は、ソフトバンク、日本ハム、西武、楽天の「4強」と分析した上で「けが人が出たりすると、どこが上位に出てきてもおかしくないです」と見通した。

ロッテについては「メンバーは揃ったと思います。ただ、練習試合を見ているとチームとして繋がりがないようにも見えてしまうんです」と懸念。オリックスは野手陣の顔ぶれを不安点に挙げ「今年は若手が育っていく過程のシーズンになるのではないでしょうか」と話した。(Full-Count編集部)

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