軽トラ界激震! 撤退続きで2強の時代へ
軽トラック業界は現在OEMを除くとホンダ アクティ、スズキ キャリイ、ダイハツ ハイゼットトラックの3モデルのみ。2021年半ばでアクティは生産終了となるため、近い将来キャリイとハイゼットの二強となる。
数年前までは三菱自動車とスバルも自社でミニキャブとサンバーという軽トラックを持っており、特にスバル製のサンバーは軽トラックながら非常に個性的なモデルであった。
スバルらしさ満点! ずっーとサンバーだけがRRだった
具体的には軽トラックのエンジン搭載位置は、アクティはミッドシップ。キャリイ、ハイゼットは前席下縦置きのFR車といったイメージで、この2種類のタイプが一般的だ。
しかしスバル製サンバーは、初代モデルが名車スバル360と共通設計だったことに端を発し、一貫してリヤエンジンであった。軽トラックのリヤサスペンションは、リジット+リーフスプリングというのが一般的。
だが、サンバーはセミトレーリングアーム+コイルスプリングを採用するため、軽自動車全体でも珍しい四輪独立だ。トドメにエンジンは軽自動車全体に3気筒エンジンが普通のところ4気筒、挙句の果てに過給機のスーパーチャージャーもあるという、軽トラック業界では夢のようなクルマだった。
実はファーストカーとしての素質も! 走りも使い勝手も文句なし
そのため筆者も所有するのが小さな夢だったこともあり、2001年式のサンバートラックスーパーチャージャー4WDを持っている。まあ、軽トラらしい使い方はほとんどしないのだが。
乗用車的になるようかなり手を加えていることもあり、燃費が乗り方によってはファーストカーのトヨタ 86より悪いという大きな欠点はあるが、乗るとやはり個性的で楽しく、「イザとなればこれ一台でもいいか」と感じているほど満足している。
新車当時より40万円高い超プレミアモデルも
というクルマだけに、1999〜2012年に生産された最後のスバル製サンバートラックの中古車はMT、4WD、スーパーチャージャーという最強スペックが揃う2008年式以降で走行距離10万km以下だと100万円〜。コンディションによっては150万円以上も珍しくない。
スバル製サンバーは最強スペックでも新車が110万円程度だったのを考えると、軽トラックとは思えない中古車の高騰ぶりである。
なおスバル製サンバーの中古車は、トラックより利便性の高い商用バンを含め、全体的に高い。
もしかすると、2021年に生産が終了するアクティもサンバー並みのプレミアがつくかもしれない。これからは軽トラからますます目が離せないゾ!
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【筆者:永田 恵一】