チームの命運、優勝争いのキーマン? 編集部が選ぶ12球団イチ押し選手 【セ編】

DeNAのタイラー・オースティンと広島・堂林翔太(左から)【写真:荒川祐史】

巨人の田口は先発に再転向、2年連続2桁勝利の実績を誇る左腕に期待大

いよいよ19日にプロ野球が開幕する。18日には12球団の出場選手登録選手も公示され、予告先発も発表。新型コロナウイルスの感染拡大でシーズンは120試合になったが、ペナントを目指す各球団の熱い戦いは変わりない。Full-Count編集部は12球団のイチ押し選手を紹介する。まずはセ・リーグから。

◯巨人・田口麗斗

オープン戦 3登板13回2/3 防御率5.27
練習試合 2登板8回 防御率2.25

今季は先発に再転向し、シーズン通してローテーションを守ることが目標の左腕。2016年は10勝、17年は13勝。2年連続2桁勝利したが、昨季は主に中継ぎで55試合に登板。この貴重な経験が先発でも生かされるだろう。開幕延期した期間もインスタライブやものまね芸で野球が見られないファンを楽しませるなど、グラウンド外の盛り上げ役も高く評価したいところ。首脳陣からの信頼もあり“年間”通じた活躍に期待したい

◯DeNA・タイラー・オースティン

オープン戦 35打数12安打4本7点 .343
練習試合 26打数10安打3本7点 .385

横浜スタジアムでの練習試合で、左翼場外へ特大弾。日本(特にセ・リーグ)の投手の配球への対応は課題だが、メジャー通算33本塁打のパワーはだてじゃない。
昔、巨人時代の松井秀喜が同じハマスタの右翼へ場外弾を放ち、若手記者たちが先輩の命令で記者席を飛び出し、着弾点を探して取材に行ったのを思い出しました。

4番も経験した阪神・大山、外国人たちを押しのける打撃を見せることはできるか?

◯阪神・大山悠輔

オープン戦 37打数14安打3本6打点 .378
練習試合 16打数0安打 .000

過去には4番を務めたが本職の三塁には助っ人のマルテ、ボーアが一塁とポジションに空きがない状況で出場機会を求め左翼に挑戦。糸井、福留、外国人が中軸に座る猛虎打線に必要なのは生え抜きの若き大砲だ。昨年は14本塁打を放つなど年々成長した姿を見せているだけに自らの手で「4番」をつかみ取って欲しいところ。

◯広島・堂林翔太

オープン戦 21打数8安打0本4打点 .381
練習試合 21打数5安打2本7点 .238

鯉のプリンスも今季はプロ11年目を迎え、もう若手とは言えない立場。練習試合では満塁ホームランを放つなど、持ち前の勝負強い打撃が復活。一塁手としての起用が濃厚なだけに、外国人たちに打ち勝つ打撃を求められる。

◯中日・梅津晃大

オープン戦 1登板 1回 防御率27.0
練習試合 2登板 9回 防御率4.00

1年目の昨季は4勝を挙げ、今季はローテの一角としてシーズン通した活躍が期待される。ライバルとなるチームの投手たちからも「投げている球は一番エグい」と声があがるほどのポテンシャル。2月のキャンプ終盤に右肘の張りを訴えて当初の開幕ローテ争いからは脱落していたが、開幕延期によって間に合った。大野雄、柳の左右の柱を脅かす存在になるかもしれない。

◯ヤクルト・青木宣親

オープン戦 20打数7安打1本4打点 .350
練習試合 23打数5安打1本3打点 .217

高津新監督を迎えた今年は2番に山田哲、3番に青木という攻撃的な打順を組まれる見込み。1~2番を務めることが多かった青木がつなぎの3番、時にはポイントゲッターとして活躍できるかがカギ。この青木の存在こそが若き4番の村上のさらなる成長にもつながる。チームの新キャプテンとして、存在感を発揮してくれるだろう。(Full-Count編集部)

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