2021年ドラフトの注目株はバンダービルト大の両右腕

メジャーリーグ公式サイトのジョナサン・マヨは日本時間6月18日、来年のドラフト注目株を紹介する特集記事を公開した。マヨの記事では20人の注目株がランキング形式で紹介されているが、1位と2位をバンダービルト大の2人の右腕が独占している。

マヨが注目株1位に挙げたのが、バンダービルト大のクマー・ロッカーだ。ロッカーは高校時代の2018年にドラフト注目株リストで23位にランクインしていたが、制球力に難があり、バンダービルト大への進学の意志が強かったため、ロッキーズが38巡目で指名するにとどまった(ロッカーはプロ入りを拒否して進学)。

大学1年目のシーズンは、19試合(うち16先発)に登板して99.2回を投げ、1完封を含む12勝5敗、防御率3.25をマーク。投球イニング数を上回る114個の三振を奪った一方で、打たれた本塁打は2本、与えた四球は21個だけだった。大学2年生となった今年も、3試合に先発して2勝1敗、防御率1.80と好調なスタートを切っていた。

速球とスライダーのコンビネーションは非常に強力で、高校時代に不安視された制球面でも着実な成長を示しており、マヨは「明確なトップ指名候補だ」と太鼓判を押している。

ロッカーに次ぐ2位には、同じバンダービルト大のジャック・ライターがランクイン。メジャー19年間で通算162勝を記録した好左腕、アル・ライターの息子として知られるライターは、2019年のドラフト注目株リストで33位の評価を受け、ヤンキースが20巡目で指名。しかし、大方の予想通り、プロ入りせず、大学への進学を選択した。

大学1年目の今年、4試合(うち3先発)に登板して2勝0敗、防御率1.72をマークしたところで新型コロナウイルスの影響によりシーズンが終了。15.2回を投げて22個の三振を奪い、被安打わずか5、被本塁打0、与四球8と新入生ながら実力を存分に発揮していた。

平均92マイル、最速96マイルに達する速球にカーブ、スライダー、チェンジアップを交えるピッチングはすでに高い評価を得ており、大学2年生として迎える来年のドラフトで上位指名を受けるのはほぼ確実。バンダービルト大の両右腕によるトップ2独占が実現するかもしれない。

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