河井陣営1億5千万円使途、二階氏の答弁に振る

 安倍晋三総理は18日の記者会見で、同日、参院選挙に絡み自民党議員だった河井克行前法務大臣(衆院議員)と同じく自民党議員だった妻の河井案里参院議員が地元・広島の自治体議員や首長らに票の取りまとめを目的として現金を配った公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕されたのを受け「大変遺憾。かつて法務大臣に任命した者として、その責任を痛感している。国民の皆様に深くお詫び申し上げます」と陳謝した。

 しかし、結びは「国民の皆様の厳しいまなざしをしっかりと受け止め、我々国会議員は、改めて自ら襟を正さなければならないと考えております」と一般論にすり替えた。

 記者団から、総理・自民党総裁として、どう責任を痛感しているのかと問われ「選挙は民主主義の基本であり、そこに疑いの目が注がれることはあってはならないと考えている。自民党総裁として、自民党においてより一層、襟を正し、国民に説明責任も果たしていかなければならないと考えている」とした。

 河井陣営に選挙直前に1億5000万円が自民党本部から提供されたが、これが今回の買収資金に使われた可能性を聞かれ「自民党の政治資金につきましては17日に二階俊博幹事長より、党本部では公認会計士が厳格な基準に照らして、事後的に各支部の支出をチェックしているところであり、巷間言われているような使途に使うことができないことは当然という説明を行われたというふうに承知している」とし、今回の買収事件に使った可能性がないかどうか、総裁として再度チェックする姿勢は見せなかった。(編集担当:森高龍二)

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