県産養殖ブリ「いただきます」 小中給食にマダイも 運用低迷、21トン提供

県産ブリの給食を前に手を合わせる児童=長与小(写真は一部加工)

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた長崎県産養殖魚の消費拡大を図ろうと、学校給食への提供が19日、始まった。西彼長与町立長与小(浜田浩一校長、892人)など町内4小学校でブリの唐揚げが出され、児童らに好評だった。
 国の補助を受け、県と県学校給食会が連携して実施。来年3月末までにブリやマダイ計約21トン、42万食分を県内の小中学校など515校に提供する。
 長与小では、子どもたちが「おいしい」「やわらかい」と言いながらブリをほおばった。訪れた県水産加工流通課の担当者は「おいしく食べてもらえてうれしい。生産者にとって、きっと励みになる」と話した。
 同課によると、本県の養殖ブリは五島や県北などで1年半~2年かけて育て、国内はじめ米国など外国向けにも出荷される。今年は外食業界での需要が低迷、輸出も停滞し、4月時点で売り先の決まっていない県産養殖ブリが約20万匹に上った。

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