FIA、F1シーズン開始に向け「COVID-19行動規範」を設定

 FIA世界モータースポーツ評議会会合が6月19日にリモートで開催され、COVID-19感染状況を注視しながらレースを開催するためのガイドラインとして、国際スポーツ競技規則に「COVID-19行動規範」を加えることが承認された。

 6月2日にF1は7月第1週にオーストリアから始まる8戦の新たなスケジュールを発表、これが今回の評議会会合で確認された。FIAは、レース開始に備えて、外部専門家の意見を取り入れながら、感染リスクを最小限に抑えるためのプロトコルをまとめ、「COVID-19行動規範」を作成した。

 新型コロナウイルス感染を防ぐことを目的にした2020年規則の変更として、今回承認された主な項目は以下のとおり。

・スチュワードは、必要な場合、例外的な状況においてリモートで作業をすることが可能

・ソーシャルディスタンスを保ちながら作業を行うことを考慮し、チームのカーフュー期間を調整

・FIAとピレリに運用上の柔軟性を与えるため、タイヤ割り当て規則を修正

・スターティンググリッドでの人員制限の導入

・一部レース手順(スタート、レース再開など)について修正

・COVID-19に関する制限に対応するため、通常イベントおよび無観客イベントに関する表彰式について明確化

2019年F1アブダビGP表彰台

 2020年F1開幕戦は7月3日から5日のオーストリアで開催され、翌週もオーストリア、その翌週にはハンガリーと、3週連続でグランプリが実施される。1週あけて7月31日から8月2日にはイギリス、翌週のシルバーストン、その次の週のスペインで、再び3連戦。8月28日から30日のベルギー、9月4日から6日のイタリアまでが確定している。F1上層部は今年、少なくとも15戦はグランプリを開催したいと述べている。

 シーズン序盤は無観客での開催が予定されているが、F1は開催地の状況などを見て、可能であればシーズン後半には観客を入れてレースを実施したい考えだ。

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