栽培25年で初の開花 南米原産の観葉植物「セロウム」

初めて咲いたセロウムの花=長与町

 長崎県西彼長与町高田郷の川崎忠顕さん(78)、妻純子さん(74)方に二十数年来ある鉢植えの観葉植物が初めて白い花をつけた。佐世保市の九十九島動植物園(森きらら)によると、南米原産、サトイモ科の「セロウム」で、白い部分が花。株が成熟するまで長年育てないと花は見られず、珍しいという。植物の名前も知らなかったという夫妻は「こんな花は初めて。本当に花なのかも分からなかった」と驚いている。
 約25年前に近隣の店で購入し、ここ10年は玄関の外に置いていた。近年成長して高さは約140センチ、葉は長さ約70センチに。4月ごろから中央に緑色の芽のようなものが成長し、今月上旬にはそのうちの一つが徐々に開いた。中には白い棒状のものがあり、1日で閉じた。15日からは最後の三つ目が開き始め、19日朝には閉じていたという。
 森きららによると、来年からは毎年開花する可能性もある。忠顕さんは「水と、時々肥料をやる以外は放っておいた。まさが花が咲くとは」と不思議な様子。純子さんは「花の後に実はなるのか、今後が楽しみ」と話した。

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