3密対策徹底 新潟市がん検診再開 受診呼び掛け 予約制も導入

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6月から再開した乳がん検診。スタッフがマスクとフェースシールドを装着するなど新型ウイルス対策を講じている=新潟市秋葉区

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、新潟県内市町村の多くが各種がん検診を中止・延期した。感染者数が県内最多だった新潟市は今月初旬から乳がん検診を、7月からは胃がんと肺がんの集団検診を再開する。検診関係者は第2波を警戒し、「3密」対策を徹底するため受け入れ態勢を拡充。関係者は「新型ウイルスに気を付ける一方、がんが手遅れにならないよう早期受診を」と呼び掛けている。

 「こちらでお待ちください」。今月再開された新潟市秋葉区の新津健康センターでの乳がん検診。フェースシールドをしたスタッフが、いすの間隔を空けた待合スペースに市民を案内した。

 受診した女性は「検診が延期されていたので、受診できてほっとした。新型ウイルスの不安はあるが、がんの方がより心配だった」と話した。

 市は一日の受診定員をこれまでの130人から、本年度は午前・午後50人ずつの計100人に絞った。予約不要だったが、予約制も導入し「3密」対策を図る。

 乳がんに続き、肺がんと胃がんの集団検診を再開する新潟市では通常、4~6月の3カ月間で1万人程度が受診する。だが本年度はこの期間がほぼゼロ。このため、市はおおむね降雪前を目指してきた集団検診終了を、本年度は降雪後も会場を確保するなどして検診を続ける方向だ。

 市は7月以降、受診者数を急ピッチに増やし、年度全体では例年並みの約3万人にしたいとする。ただ現時点では、新型ウイルスを心配する市民の受診控えもあり、集団検診の本格再開後にどれだけ受診率が高まるかが課題になっている。

 検診業務を委託されているある財団法人関係者は「予約制導入のためコールセンターを設ける。ただ、新型ウイルスへの“過剰反応”による受診控えもあり、どれだけ受診者数が増えるのか」と今後を注視する。

 市保健所健康増進課の伊藤由香課長は「新型ウイルスを市民が心配するのは当然。ただ、正しい対策をして、過度に恐れないことも大事。がんは早期発見により早期に治るケースが多い。早期に検診を受けてほしい」と呼び掛けている。

 問い合わせは同課、025(212)8150。

(論説編集委員・原 崇)