新型保守用車「MMU」試験導入、2020年度下半期以降常磐線で試験・試行開始 JR東日本水戸支社

材料運搬車(左)と移動作業車(右)

JR東日本水戸支社はより安全・快適・効率的な将来のメンテナンス業務の革新と実現に向け、新型保守用車「MMU(Mobile Maintenance Unit)」を日本で初めて試験導入する。

MMUは移動作業車および材料運搬車からなる2両1編成。移動作業車は天候にかかわらず車両内の空間で保守作業を行える車両で、床面がなく、車両内で線路に直接立ち入り作業を行う。材料運搬車との間でクレーンを使って資材や工具の運搬もできるという。全長は22,075mm、最大幅2,946mm、最大高さ3,978mm、総重量56,9t。

移動作業車

材料運搬車は保守作業に必要な資材や工具を運搬する車両。パワーリフターやホイストクレーンを装備し、重量物の扱いが可能である。最大1.5t、最長10mの資材を搭載可能。さらに屋根上に架線設備点検台を整備し、架線周辺の作業も行えるという。全長は移動作業車と同じ22,075mm、最大幅2,854mm、最大高さ4,025mm、総重量56,7t。

材料運搬車

JR東日本水戸支社は支社内の現場第一線の社員等を中心としたプロジェクトを設け、幅広い視点で検証を進めていく。導入は2020年度下期以降、常磐線富岡~原ノ町駅間の本線上で各種試験・試行を実施していき、その実施状況を踏まえつつ他エリアでの実施を検討する。

2021年度には鉄道設備の状態に関するデータを収集する各種測定機器を搭載した検査駆動車1両を試験導入、MMUと連結・インテグレート保守用車として運用し、さらなる検証を行っていく。

鉄道チャンネル編集部
写真:JR東日本水戸支社

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