コミッショナーの裁量により50~60試合制でシーズン開催へ

メジャーリーグ機構は日本時間6月23日、2020年シーズンの開催案がメジャーリーグ選手会によって否決されたことを発表した。機構側と選手会の3月26日(現地時間)時点での合意によると、最終的な決定権は機構側にあり、各球団のオーナーは全会一致でシーズン日程の決定権をロブ・マンフレッド・コミッショナーに与えることを決定。2020年シーズンは50~60試合制で開催されることが濃厚となった。

機構側は声明文のなかで「メジャーリーグ選手会は我々に対し、マンフレッド・コミッショナーと(選手会専務理事の)トニー・クラークによって作られた基本的な枠組みを否決したことを通告してきた。言うまでもなく、我々は今回の事態に落胆している」と述べた。

機構側の開催案には、2年間ナ・リーグでも指名打者制を導入すること、今年のポストシーズンの分配金として2500万ドルを保証すること、前払いしているサラリーのうち過払い分の3300万ドルの返還を求めないこと、選手に支払うサラリーの総額が日割りの104%となることなどが含まれ、さらに選手会への配慮として、当初2年間としていたポストシーズン出場枠の拡大を今年のみに変更していた。

2020年シーズンの開催案が選手会に否決されたことを受け、機構側は今後の動きについてオーナーによる投票を実施。3月26日の合意に基づいてシーズン開幕への動きを進めていくことが全会一致で決定されたが、開催案に含まれていた前述の内容(ナ・リーグの指名打者制導入など)は採用されない可能性もある。

シーズン開幕への動きを進めるために、機構側は選手会に対して2つの項目について問い合わせを行っているという。1つは7日以内(現地時間7月1日まで)にキャンプ地に集合可能かということ。もう1つはシーズン開催のために必要な健康と安全に関する規定を含むオペレーション・マニュアルに同意するかということ。この2つをクリアできれば、メジャーリーグの2020年シーズンは7月下旬に開幕を迎えることになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.