日立、建設機械遠隔監視サービス「ConSite」を活用した価値創出型の産業機械アフターサービス強化支援ソリューションを提供開始

産業機械は生産設備の運転を支える中核である一方、産業機械の故障発生によるダウンタイム(運転停止時間)削減や機械のライフサイクルコスト低減のニーズは高く、近年は、保守に従事する熟練技術者の不足や製品自体の技術の高度化が進展していることからデジタル技術を活用した保守・保全の最適化・高度化が一層求められている。このような状況に対応すべく、機械にM2M(Machine to Machine:人が介在することなく、機械同士が相互に情報をやりとりすること)の環境を実装し、稼働データの収集、可視化する動きが推進されたが、現場での活用や価値の創出、アフターサービスのビジネス拡大につなげることが困難であるという課題がある。また、新型コロナウイルス感染拡大により、リモートワークによる保守の効率化、省力化のニーズは高まる動きが見られる。株式会社日立製作所(以下、日立)は、日立建機株式会社が提供する建設機械遠隔監視ソリューション「ConSite(コンサイト)」の機能とノウハウを活用した、価値創出型の産業機械アフターサービス強化支援ソリューションを2020年10月から提供開始する。「ConSite」は、顧客のデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するために日立が取り組んでいる「Lumada」の1つ。今回発表のソリューションは、「ConSite」の遠隔監視・データレポーティングをベースとした予兆診断技術や「Global e-Service on TWX-21」(機器の製造や販売、稼働、そして保守などの情報を収集・分析し、それを共有・利用できる仕組みをクラウドサービス上で行うデータ蓄積基盤)などを組み合わせたシステムやサービスを提供する。また、機械のアフターサービスにおけるM2M(IoT)機能を活用し効果を出すためのコンサルティングも行う。これにより、産業機械メーカーおよび販売代理店におけるアフターサービス事業の拡大を見込む。このソリューションは、製造現場や、事務、医療、輸送、運搬に関するM2M機能を搭載した機械・機器(ボイラー、ポンプ、コンプレッサー、複合印刷機、医療用機器、電子顕微鏡、工作機器、発電機、フォークリフト、自動車、船舶、トラック、バス、昇降機、産業用ロボットなど)を対象とする。

ソリューションの特長

アフターサービス事業拡大、リモートでの保守業務の品質向上

「ConSite」の特長である、遠隔稼働監視・データレポーティング機能により、メンテナンスや部品交換などのアフターサービスの提案機会の拡大と提案内容の充実・強化ができる。また、保守業務のデジタル化をさらに進めることにより、これまで熟練者のノウハウに依存していた保守作業の標準化を図ることができ、リモートワーク下での保守品質の向上につなげる。

導入コストを抑制し、短期間での移行ができる

導入方法を要件に合わせて選択することで、追加システムの導入コストを抑えるとともに、新システムへの短時間での移行ができる。導入方法は、「オンプレミス:お客さまの既存システムにソフトウェアを設置し運営する」や「クラウドサービス:ネットワーク上のサービスを使うSaaS(Software as a Service)型」など、提供方法はサブスクリプション方式の月額課金などを予定している。

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