全国平均は減っているのに… 長崎県民1人が1日に排出するごみの量 2年連続増加

県民1人1日当たりのごみ排出量

 長崎県民1人が1日に排出するごみの量が、2018年度は958グラム(前年度比6グラム増)で2年連続増加。全国平均と比べても5年連続で上回っている状況が続いている。会社や旅館など事業所から出る紙類や食べ残しなどのごみが増え続けていることが要因で、県は「食品ロスを減らし、リサイクルを推進するなど県民への呼び掛けを強化したい」としている。
 23日に県庁であった県環境審議会で報告された。県は20年度までに1人1日当たり886グラムに減少させることを目標に掲げているが、自治体間で取り組みにばらつきが目立ち、県全体として成果が上がっていない。
 ごみ排出量の内訳は、日常生活で排出される生活系ごみが640グラム、事業系ごみが318グラム。県資源循環推進課によると、生活系は横ばいだが、事業系は4年連続で増加している。
 排出量を市町別に見ると、東彼東彼杵町が669グラムで最も少なく、新上五島町が1337グラムで最多。15市町が前年度より増加した。
 18年度のリサイクル率は14.9%(同0.1ポイント下落)で、3年連続での低下。全国平均(19.9%)を5ポイント下回った。市町別では、壱岐市が35.3%で最も高く、新上五島町が7.0%で最低だった。
 県は、一般ごみや産業廃棄物の処理計画の指針となる「県廃棄物処理計画」を2002年度から5年おきに策定しており、本年度は第4次計画の最終年度。同審議会は第5次計画策定に向けて、12月をめどに素案をまとめる予定。

 


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