ライブストリーミング、いわゆる「ライブ配信」をスマホやタブレットなどのデジタル機器で観たことがある人は多いでしょう。Instagramを使ったインスタライブ、YouTubeで行うライブ配信など、各SNSで流行っています。今回はライブ配信の可能性や、その未来についてお伝えします。
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「ライブストリーミング・リテラシー」誕生か
まずライブストリーミングとは、データをダウンロードしつつ同時に再生するストリーミングという方式の一種で、映像や音声をリアルタイムで配信し、それをそのままストリーミング再生したものがライブストリーミングになります。テレビにおける生放送と同じ。編集しないため、よりリアル感が出て、観ている視聴者も出演者への共感が高まるなど、人気が出ています。
実は私も、コロナウイルスの影響で、はじめてライブ配信を経験。普段の講演会などは、学校の体育会や行政のホールなどで、対面でお話をするのが当たり前でしたが、三密を避けるため、はじめてインターネット上で250人から500人に向けた同時ライブ配信に挑戦しました。
今回ライブ配信に使ったのはFacebookです。視聴者からリアルタイムで次々とコメントが入ってくるので、反応がわかり、発信者としてもおもしろさを感じました。また、今までは物理的な距離のせいで、講演会に参加したくてもできなかった日本国外の方々も、気軽に参加できるというメリットもありました。百聞は一見にしかず。まずはチャレンジしてみてよかったと思いました。
一方で、不特定多数の人が見ている点、後から言ったことや話したことが修正できないため、いつもより発言に慎重になりました。ブログなどであれば後から修正や編集ができますが、ライブ配信はなかなかそうもいきません。撮影する場所も自宅だったので、自宅の窓から外が見えて住所が特定されないように、白い壁を家の中で探し、そこで撮影することを心掛けたりしていました。
「5G」でライブストリーミング配信は大きく変わる
2020年は、日本の電波通信に大きな変化が訪れています。そう、「5G」です。ライブストリーミング配信も大きく関係しています。
従来の4Gのスマートフォンに比べて100倍の通信速度。今まで、映画や音楽などダウンロードしていた時間が、数秒で終わってしまうほど速度が速くなるのです。4Gや5GのGとは、移動通信技術の世代(英語でGeneration)という意味です。
2年後に完全移行と政府は計画しているため、現在はまだ都市部だけですが、5Gによってスマホの通信速度が今よりさらに向上し、動画がスムーズに閲覧が可能になり、編集なども楽になります。カーナビの精度もあがり、自動車の自動運転がどんどん増えて、安全性の向上にもつながるでしょう。農業の遠隔操作や管理がITによって効率的になり、遠隔医療や教育の現場でも活用されるような未来が、すぐそこに来ているのです。
今まではスマホやノートパソコンを家庭で使っていると、月末近くになると通信速度が遅くなったこと、ありませんか?そういった通信速度の問題は、ここ2年で大きく変わろうとしています。
子どもの可能性に耳を傾けよう
現在お買い物も、ライブ配信されたものを買えるシステムが、Instagramを中心に世界中で爆発的な人気になっています。中でも、ライブ配信を発信する側の人を「Liver(ライバー)」といい、芸能事務所ならぬライバー事務所もできています。ライバーは、ショッピングモールに出向き、その場で商品を紹介し、スタジオや自宅で、商品の宣伝をリアルタイムで行います。Instagramであれば、インスタグラマー、ブログであればブロガー、YouTubeであればユーチューバー、ティックトックであればティックトッカーという職業が存在します。
私たちが子どもだったころには考えられない、新しい職種が誕生しています。そしてその独特な世界観は、子どもでも開拓できるような仕組みになっています。可能性と危険性は紙一重ですが、まずお子さんがやってみたい!といったときは、すぐに反対をするのではなく、一緒に考えて聞く耳をもつことを忘れないでもらいたいです。
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