国宝修理官製談合、予定価格の99.7%で応札させる 逮捕の業者は過去にも工事落札 

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県職員の逮捕を受け、記者会見で謝罪する担当職員ら(24日午後8時2分、大津市・滋賀県庁) 

 滋賀県が発注した国宝などの修理工事で入札情報を業者に漏らし、不正に落札させたとして、県警捜査2課は24日、官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の疑いで、県文化財保護課建造物係主査の男(41)=滋賀県守山市=を逮捕した。

 また、情報を得て工事を落札したとして、公契約関係競売入札妨害容疑で、県内の文化財の修理工事などを請け負う滋賀県長浜市の「橋本工務店」社長の男(60)=長浜市=を逮捕した。
 主査の男の逮捕容疑は、昨年7月10日に行われた琵琶湖・竹生島(長浜市早崎町)の宝厳寺(ほうごんじ)の唐門(国宝)や観音堂(重要文化財)を保存修理する工事の一般競争入札で、非公表だった予定価格(落札できる上限価格)に近接した金額を社長の男に教え、9256万円(税抜き)で同社に落札させ、入札の公正を妨害した疑い。
 主査は2016年度から同工事の設計監理の現場責任者。捜査関係者によると、予定価格の基になる設計価格を知る立場だった。予定価格は9279万8千円だったが、社長の男に99.7%に当たる9256万円で応札するよう教えたという。入札には計3社が参加し、他の2社はともに1億円を超える金額で応札していた。
 保存修理事業は13年度から始まり、橋本工務店は17年と18年にもこの工事を落札しており、県警は、2人の関係や経緯などについて調べる。県警は「捜査に支障がある」として2人の認否を明らかにしていない。
 宝厳寺は西国三十三所三十番札所で、長浜城を築いた豊臣秀吉と関係が深く、唐門は秀吉の墓所とされる豊国廟(京都市東山区)の極楽門を移築したと伝わり、元々は大坂城の堀の極楽橋の遺構とされる。保存修理事業は13年度から国、県、市の補助を受け、事業費8億5千万円をかけ進められ、今年4月末に完了した。