芸工大、やまがた藝術学舎売却へ

元知事公舎・公館、解体し土地を分譲

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 東北芸術工科大(山形市)は24日、理事会・評議員会を開き、元知事公舎・公館の「やまがた藝術学舎」(同市松見町)について、年度内に解体し、不動産事業などのヤマコー(山形市)に土地を売却することを決めた。住宅地として分譲される予定。

 東北芸工大によると、売却、宅地造成事業は、同大後援会(会長・寒河江浩二山形新聞社長)の会員企業で完結する枠組みとする。土地は更地にしてヤマコーに売却。13区画に分筆し、後援会員の住宅関係事業者に販売する。

 やまがた藝術学舎は県民、市民と学生の交流の場として同大が2011年5月に開設した。延べ床面積は計約660平方メートル。敷地面積は約2940平方メートル。東日本大震災の復興企画や、芸術祭「山形ビエンナーレ」、学外演習の会場として活用してきた。しかし、各種イベント会場が中心市街地に移る中、使用回数は減り、19年度はゼロだった。

 一方で建物や庭のメンテナンス費用など維持費は年平均約900万円を要しており、活用策を模索する中で宅地整備を念頭に売却することにした。

 建物はいずれも平屋で、木造の元知事公舎は遊学館(山形市緑町1丁目)の整備に伴い1988年に移転新築。板垣清一郎、高橋和雄、斎藤弘の歴代3知事が入居した。鉄筋コンクリート造の元公館は賓客対応などを目的に93年に建てられた。

 吉村美栄子知事は公舎を使用せず、経費削減などを目的に2010年に県が公館とともに売却に向けた入札を実施。東北芸工大が2億6250万円で落札し、約7400万円をかけて改修した。改修には文部科学省の補助金を受けており、今後、返還する。

理事会、19年度事業報告承認  24日の理事会ではほかに、2019年度事業報告などを承認した。

 19年度は山形大などと連携し、山形市中心市街地の空き物件を「準学生寮」として整備する取り組みを展開。高大連携事業として、山形東高に続き山形西高でも探究型学習に関する学習プログラムを実施した。県高校長会長の交代に伴い、新会長の津田浩山形西高校長を評議員に新任することを決めた。任期は7月1日から前任者の残任期間となる21年12月19日まで。