コカイン、プレイボーイ、U-21監督…ルーマニアの伝説ムトゥが歩んだ軌跡

2003年夏、1520万ポンド(約22億円)でチェルシーに到着したムトゥ。現在のU-21ルーマニア監督に就任するまでに至った壮絶な道のりを振り返る。

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チェルシー移籍・コカイン乱用
ロシアの大富豪ロマン・アブラモビッチ氏に買収されたチェルシーは、プレミアリーグのトップに立とうとヨーロッパ中からビッグネームを獲得。クレスポやマケレレ、ダミアン・ダフと共にムトゥはチェルシーの一員となった。しかし思うような活躍はできずムトゥのキャリアは急降下。すると2004年9月、ジョゼ・モウリーニョ監督との確執で戦力外扱いとなっていたムトゥは、コカイン検査で陽性反応が検出される。7ヶ月の出場停止処分を受け2006年にフィオレンティーナで復帰したものの、2010年には使用禁止の薬物が体内から確認され、今度は9ヶ月の出場停止となった。

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サッカー界随一のプレイボーイ
全盛期のムトゥはルーマニア史上最高の選手と称され、代表最多ゴール記録を保持している(35得点)。ところが、ムトゥが最も注目されたのが、ピッチ外で起こした数々のプレイボーイぶりだった。チェルシーに移籍した当初、ムトゥはテレビ司会者の元妻を殴ったとして告訴され、最終的に取り下げられたものの世間からバッシングを受ける。

その後はハリウッドスターのモラン・アティアスとの交際が発覚。数ヶ月しか続かなかったものの、彼女にとって初めてのボーイフレンドがムトゥだった事が大きな話題を呼んだ。さらに2004年にはポルノ女優と血を吸いながらセックスしている所を記者に撮影され、度々ゴシップ誌を賑わす事に。2度の離婚を経験するなど、当時チェルシーの監督だったジョゼ・モウリーニョにとって、ムトゥは悩みの種だったようだ。

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ルーマニアU-21監督就任
チェルシー退団後は数々のクラブを渡り歩き、2016年7月に現役引退を表明したムトゥ。今年1月にルーマニアU-21監督就任するまでの道のりは自身を強くさせるものだったと、イギリスメディア『BBC』で語っている。

「つらい時期を過ごしてきたけど、より強くなって戻ってきた。選手にはミスから学び、同じことを繰り返さなようにと伝えている。ミスをした選手は、責めるのではなくサポートするべきだと私は考えている。今でも言うけど、私は薬物をやっていない。性能力を向上させる薬を飲んだだけなんだ。笑えるかもしれないけどホントだよ。コカインは摂取していない。今後はもっともっと良くなりたいと思っている。ルーマニアトップチームの監督になるのが夢なんだ」。

壮絶な人生を歩んだムトゥ

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