住宅再建「やっと前へ」 熊本県益城町の復興区画整理 30日に初の引き渡し

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宅地引き渡しを前に、現地で土地の広さや境界などの説明を県職員から受ける地権者の家族(写真手前)=25日、益城町

 熊本地震で大きな被害を受けた熊本県益城町中心部の復興土地区画整理事業(28・3ヘクタール)で、県は造成工事を終えた一部区画の地権者への引き渡しを、30日から開始する。25日は地権者立ち会いの下、土地の広さや境界などの確認作業を報道陣に公開した。

 同事業での宅地引き渡しは初めて。今回の対象は、宅地460区画(19・7ヘクタール)のうち、造成が完了した宮園、寺迫地区の計5区画(0・2ヘクタール)。

 県職員から説明を受けた地権者の男性(61)は「地震直後は、再びここに住むことができるか分からなかった。時間はかかったけど、やっと前に進むことができる」と話した。現在は熊本市内のみなし仮設住宅に家族3人で暮らしており、年内をめどに再建する自宅に戻る予定という。

 県によると、仮換地を終えた宅地211区画のうち、75区画で造成工事に着手。一方、地権者319人のうち54人からは、仮換地への同意が得られておらず、県は「引き続き丁寧に説明し、理解を得たい」としている。

 総事業費は約140億円で、2028年3月末に完了予定。(立石真一)