児童虐待と“母娘愛”を描く衝撃ドラマ『Mother』 サスペンス要素倍増のトルコ版が日本初放送!

トルコ版「Mother」MF YAPIMⒸall rights reserved

松雪泰子と芦田愛菜の主演で大ヒットしたドラマ『Mother』が、日本のドラマとしてはじめて“ドラマ大国”であるトルコでリメイクされた! <女性チャンネル♪LaLa TV>にて2020年7月20日(月)より日本初放送される。

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大ヒット社会派ドラマ『Mother』トルコ版リメイクついに日本上陸!

日本版『Mother』は、実の母親に捨てられた過去を持つ女性教師と、母親とその恋人から虐待を受けている幼い少女の、険しくも慈愛に満ちた逃避行を描いた感動の社会派サスペンス・ドラマ。いまや日本を代表する女優に成長した芦田愛菜(当時5才)の出世作としても知られているので、TV放送時に夢中で観たという人も少なくないだろう。

実はドラマ大国として知られるトルコは、同国版「大奥」なドラマ『オスマン帝国外伝 ~愛と欲望のハレム~』などを世界中で大ヒットさせた、米国に次ぐドラマ輸出国でもある。そんなトルコでメガヒットを記録したというのだから『Mother』の人気ぶりが伺えるが、このリメイク版では印象的な“ゴミ袋”虐待シーンや、怜南(芦田)の優しさを表す“円形脱毛症”シークエンスもしっかりリメイクされている。

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改変ポイントとしては、全85話(各45分程度)というかなりの長尺になっていることからもわかるように、日本版にはなかったサイドストーリーの追加と、衝撃的だった“あのラストシーン”にも変更が加えられているので要注目。文化的背景が異なるぶん、日本版とはひと味違った感動を与えてくれるはずだ。

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日本版のキャラクター造形を濃厚抽出したようなトルコ版キャストに拍手!

凛然としながらも薄幸オーラが漂っていた松雪のイメージは各国でも必須の要素だと受け入れられたようで、トルコ版の松雪ポジションであるゼイネプを演じているジャンス・デレは、どこか諦観漂う佇まいのクールビューティー。親に虐待される メレクを演じるベラン・ギョキルデの天然ギリギリの瑞々しさ(と頭の回転の速さ)も愛おしく、その健気さが問答無用で涙を誘う。序盤の2人を取り巻く環境の描写にベタつきが少ないぶん、ゼイネプが母性に目覚めてからのエモーショナルな展開との落差によってぐいぐいとドラマの中に引き込んでいく演出が光る。

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また、メレクを虐待する最低ゴミ屑ヒモ男は、もはや暴力的とかいうレベルを超えてほとんどサイコパスで、かつペドのケもあるという恐ろしさ。いつメレクが殺されてもおかしくないと思わされるような極限の状況で、さすがのゼイネプも母性が爆発……というか人間としての尊厳を守るために、メレクの誘拐 という最終手段をとる。

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メレクの実母シューレも単なる毒親という描写にとどまらず、繊細な表情表現で複雑な感情を演じてみせたゴンジャ・ヴスラテリが見事だ。

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家族、母性、男尊女卑……重いテーマを普遍的な“愛”の視点で描く

女性への暴力が深刻な社会問題となっているトルコだけに、ドラマで描かれる幼児虐待のリアリティもハンパじゃない。もちろん日本にも根強く残る女卑文化もいますぐ唾棄すべき恥部だが、万国共通の“闇”をテーマにすることでドラマ自体の強度が試される部分も大きいだろう。実の親から見捨てられるつらさというのは実際に経験した者にしかわからないことではあるものの、ゼイネプとメレクの実母/里親のわかりやすい対比によって、“母親”という存在の本質的な姿を象徴的に表現していて唸らされる。

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まさに不幸と災難のつるべ打ちといった容赦ない展開に心が揺さぶられ続けるトルコ版『Mother』。本放送に先駆けて2020年7月5日(日)15時から第1話と2話が先行放送されるので、まずは日本版との異なるタッチを確認してみては。母性や血縁、家族の関係性はもちろん、いま改めて見つめ直したい性差による不条理などについても考えさせられるはずだ。

『Mother』は女性チャンネル♪ LaLa TVにて2020年7月20日(月)より本放送スタート( 毎週月~金/24:00~25:00 ※第1~2話のみ24:15~25:15)

【再放送】
翌日10:30~11:30 ※第1~2話のみ2020年7月5日(日)15:00より先行放送あり

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