外出自粛でクルマ乗らず...駐車場にもコロナ余波 パーク24下方修正を市場嫌気

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駐車場大手パーク24に、新型コロナウイルス感染拡大の影響が出ている。

駐車場にもコロナの余波が(画像はイメージ)

自動車の移動が減り、駐車場需要も減少。このため2020年10月期の連結純損益が255億円の赤字(前期は123億円の黒字)へ従来予想の165億円の黒字から一転する、と業績予想を下方修正したことが市場に嫌気された。

低調な推移を予想

まずは6月15日発表の2020年10月期連結業績予想の下方修正の内容を確認しよう。パーク24の事業の2本柱である、時間貸し駐車場「タイムズ」とカーシェアリング・レンタカー「タイムズカー」の売り上げが落ち込むことで売上高は従来予想の3330億円から700億円少ない2630億円(前期比17.1%減)、営業損益は従来予想の267億円の黒字から、242億円の赤字(前期は223億円の黒字)に転落する。売上高の減少によって、独特の大きな固定費負担を吸収しきれなくなる格好だ。純損益は先に指摘した通り。純損益の赤字は1999年4月に東証2部に上場(2000年4月に1部に昇格)して以来、初めてとなる。これを受けて、16日の東京株式市場では一時、前日終値比14.8%(293円)安の1882円まで急落した。

パーク24は「経済活動は再開しているが、外出自粛や移動の制約、企業の営業活動の縮小は続いており、当社サービスの利用は低調に推移することが予想される」としている。今回の下方修正にあたり、上期(2019年11月~2020年4月)は実績を、5月を除く下期は見込みを織り込んだ。主力の国内の駐車場事業の売上高は2020年2月まで前年同月を上回っていたが、3月以降マイナスに転じ、4月は前年同月比67.8%、5月は66.5%だった。下期の連結売上高について6月以降は月ごとに5~10%回復し、期末の10月は当初計画比85%程度にとどまるとの前提を置いた。

株式市場の印象をさらに悪くしたのは、業績下方修正と同時に発表した配当予想の修正だった。従来は前期実績と同額の年70円としていたが、上場以来初の無配とした。会社側は「未曾有の厳しい経営環境において、手元流動性を確保することが事業継続において喫緊の課題であると同時に収益力回復に向けた財務基盤の安定化が急務」と理解を求めた。

小さくはない海外事業

下方修正を受けて大和証券は6月17日配信のリポートでパーク24の投資判断を1段階格下げし、5段階で真ん中の「3(中立)」とした。目標株価も2500円から1790円に引き下げた。「海外事業のさらなるダウンサイドには留意したい」ともコメントした。確かにパーク24にとって海外事業は小さくない。2019年10月期でみてみると、全体の売上高3174億円に対し、「駐車場事業海外」は659億円(セグメント間の内部売上高を含む)で、「駐車場事業国内」の1659億円(同)の4割程度に及んでいる。ただ、積極的な買収戦略で拡大した海外事業は営業赤字が続いており、減損処理を迫られる可能性も否定できないというわけだ。

下方修正について「大幅悪化計画だが、前提条件が厳しめな印象」(野村証券)との見方もあるが、コロナの影響を見通すことは難しいだけに今後の月次データに注目が集まることになるだろう。

株価は1800円前後を推移し、26日終値で1812円。国内だけでなく、比較的経済再開の速度が遅い英国など海外事業も回復には時間がかかりそうで、当面は上値の重い展開となりそうだ。