「温泉スタンド」コロナで利用急増 豊かな泉質が自宅で楽しめます

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温泉水をポリタンクに入れる男性。コロナ禍で、温泉スタンドの需要が伸びたとみられる(南丹市日吉町氷所・ほのぼの八木の湯)

 京都府の丹波地域にある温泉スタンドが人気を博している。南丹市八木町と、亀岡市薭田野町の湯の花温泉にあるスタンドの4、5月の利用は昨年同時期の1.5倍~4倍近くに伸びた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、家で過ごす時間を豊かにしようという志向が背景にあるとみられる。

 「よく温まる」。南丹市八木町氷所の「ほのぼの八木の湯」で23日、近くの農業の男性(82)がポリタンクに温泉水を入れながら笑顔を見せた。温泉水は疲労回復や皮膚病などに良いとされる。男性は、週1回程度購入して楽しんでいるという。

 近くの市八木農村環境公園「氷室の郷」で、20リットルを供給する専用コイン1枚を20円で買って使う。市によると、4月の使用コイン数は、前年同月の4倍近い約380枚に達した。5月もほぼ倍の約340枚に伸びた。全国に緊急事態宣言が出され、外出控えが広がった時期と重なる。氷室の郷の川勝康司施設長(69)は「遠方からの新規客も多い。家で楽しく過ごそうという人が増えたからかもしれない」と推測する。

 湯の花温泉街にあり、神経痛などに効能があるとされる温泉のスタンドも利用が増えている。1枚100円で200リットルを供給するコインの今年3~6月の使用枚数は、前年同時期の倍程度になった。

 コロナの収束時期が見通せない中、湯の花温泉観光旅館協同組合の奥村昌信代表理事(51)は「今後も一定の利用があるかもしれない。良い泉質を楽しんでほしい」と話している。