女子が楽しい「一番街」を 女性店主ら3人活動開始 島原

「女子が楽しい一番街」プロジェクトを立ち上げた3人=島原市堀町、一番街アーケード

 長崎県島原市中堀町と堀町にまたがる一番街アーケードを女性の目線で盛り上げようと、女性店主ら3人が「女子が楽しい一番街」と題したプロジェクトを始めた。会長を務める山林理恵子さん(55)は「女性をターゲットにした空き店舗の活用やイベント開催などで活気あるアーケードを取り戻したい」と意欲を見せる。
 雑談がきっかけで始まった同プロジェクトは、エステサロンを21年間営む山林さん、4人を子育て中という洋服店店長の中山なつ子さん(36)、カフェスタッフの泉真実さん(33)の3人が4月、立ち上げた。同アーケードを運営する組合の理事会で同月末、新たな下部組織として承認を受け、正式に発足した。
 現在は会員制交流サイト(SNS)などで活動内容や店舗情報などを発信。参加メンバーは、生花店や美容室などの30~60代女性経営者や従業員ら約20人に増加。月1回程度の会合を通し「それぞれの店づくりを考えるきっかけにもなれば」と山林さん。
 初期メンバー3人は「後継者の不足や、働く人とお客さんの高齢化が進んでいる」と現状を指摘し、店舗と人出が年々減り続けるアーケード街に危機感を示す。新型コロナウイルス禍での設立に「今だからこそ、仲間集めと組織づくりをする時期と前向きに捉えた」と発足時の思いを語る。
 子育て世代や育児が一段落した女性を呼び込めば、「夫や子どもも一緒に連れて来てくれる」と期待。アイデアを出し合い今後、趣味や体操、子育ての講座のほか、地元のハンドメード作家の作品発表の場を開く予定。中山さんは「楽しめる場があれば人は集まる。集客の呼び水になれば」、泉さんは「昔は子どもたちの遊び場でもあった思い出のアーケードを再現したい」と意気込む。

 


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