目標のプロへ全力投球 北山のエース仲宗根、直球140キロ超「調子は最高」 #夏は終わらせない県高校野球(3)

©株式会社沖縄タイムス社

184センチの高さから、威力のある球を投げ込む北山の仲宗根アレキサンダー海吏=16日、同校(国吉聡志撮影)

 「パーン」。リュウキュウマツが囲む北山のグラウンドに、乾いた捕球音が響く。エースで3年生の仲宗根アレキサンダー海吏が、184センチの身長から振り下ろす直球は140キロを超える。将来の目標はプロ。夢への足掛かりとして、県夏季大会の優勝を誓う。

 高校卒業後も野球を続けたい3年生球児にとって、夏の甲子園は大学や社会人、プロのスカウトに実力をアピールする最後の場でもある。だが5月20日、LINEニュースで「甲子園中止」を知り、相当落ち込んだ。

 これまで一学年上にはプロ注目の金城洸汰投手がいて、仲宗根の登板機会は少なかった。春季大会は肩の故障で、ベンチにいる時間が長かった。力を出し切れていない上に夏の甲子園もなくなり、不安に駆られた。

 県高野連が独自の県大会開催を決めたが、仲宗根の士気はしばらく上がらなかったという。山城徳主将(3年)は「甲子園出場を目標にみんなで北山に入った。県大会も、『もういいや』という雰囲気があった」と振り返る。

 しかし、春は準々決勝で宮古に1-10の七回コールド負けを喫した。「不完全燃焼のまま、高校野球を終わりたくない」。仲宗根の負けん気が、徐々に頭をもたげてきた。

 現在、「1年ぶりくらいに調子は最高。直球も145キロは出せる」と自信をみなぎらせる。真っすぐを見せ、3種類の変化球で三振を奪う投球のイメージもついてきた。

 チームも休校明けから打撃を中心に練習を重ね、「優勝するぞ」との言葉がグラウンドに響く。「今は最後の舞台を準備してくれたことに感謝している。沖縄一になって、甲子園に行ける力があったと証明したい」。全力投球で夢を切り開く。(新崎哲史)

 

(写図説明)184センチの高さから、威力のある球を投げ込む北山の仲宗根アレキサンダー海吏=16日、同校(国吉聡志撮影)