【おんなの目】

©株式会社サンデー山口

 我が家の雨水の流れを変えることになった。南側の側溝に流れていた雨水を北側の側溝へと流れを変える。約二十メートルの工事がいる。途中に枡を作った。『枡とは、水を引く樋の接合するところに設けた箱』。雨水は屋根から樋を伝い、露出した溝から土中の土管に流れ、蓋のある枡に流れ込む。そこからまた地中の土管を伝い道路を跨いで地域共有の大きな側溝に流れる。地中が多いので雨水の行方は見えない。

 工事も終わり新しい一メートル四方の枡ができた。枡の中が気になる…。

 蓋を持ち上げて開けた。枡の深さは約八十センチ。南の土管と北に向かう土管が顔を出している。昨夜降った雨で雨水が少し溜まっている。細かい砂がもう底にある。あの大量の雨水はどこへ? 行方が気になる…。

 確かめよう。緑の絵の具を水に溶いて色水を作り、南側の露出した溝から流した。おお、一瞬にして枡の中は美しい緑色になった。どんどんバケツに色水を作り流し続けた。枡は一杯になり北側の土管に吸い込まれた。色水を追え。走って道路を横切り大きな側溝まで行った。緑の水が流れてきた。見事な精巧な水路、見とれた。 

  私の背骨の脇に小さな側溝がありそこを緑色の水が流れ下っているような気がしてゾクゾクした。

 やがて雨水は海に流れ下る。