山口商工会議所が2019年度事業・決算を可決 コロナ禍での補正予算や意見交換会も

▲ソーシャルディスタンスに配慮して着席

 山口商工会議所の177回目となる通常議員総会が、6月23日に西の雅常盤であった。2019年度の事業報告・収支決算に加え、2020年度の補正予算も審議され、全会一致で可決。さらに議事終了後には、新型コロナウイルス感染症に伴う経済支援策の説明や、情報交換会も開かれた。出席したのは議員140人中54人で、残りの86人は委任状出席だった。

 冒頭、河野康志会頭は「3月の総会以来3カ月、それぞれの事業が大変な中、これだけの人に参加してもらい感謝する。時間の経過とともに、刻々と状況も変化しているが、山口市、山口県、国からの支援メニューも増えている。山口商工会議所も申請の手伝いなど、会員企業の事業継続を全力で後押ししていく」とあいさつした。

 承認された2019年度の主な事業は、①交流人口増大関連=市ふるさとまつり(市民総踊り、山口七夕ちょうちんまつり)、「12月、山口市はクリスマス市になる。」、「HOLA! やまぐちスペインフィエスタ」等②定住人口増大関連=市安心快適住まいる助成事業、第48回市新入社員歓迎大会、健康経営トライアル事業、会員ビジネス交流会、やまぐち歴史・文化・自然検定等③中小企業支援関連=商工会議所・商工会ビジネスドラフトやまぐち、市若手社員職場定着支援事業、キャッシュレス推進事業等④登録=法定台帳⑤中小企業相談所事業⑥広域応援センター事業。

 決算状況は、一般会計に特別会計などを加えた収入は約4億5850万円で、支出は約4億8000万円だった。次年度繰越金は、約9570万円。

 2020年度の補正予算には、新型コロナウイルスに関連する三つの委託事業、「営業持続化等支援」「雇用調整助成金申請支援」「エール! やまぐち」に関する金額、約2億3870万円が追加された。

 また、異動による常議員の選任議案もあり、松本圭さん(山口井筒屋社長)と今田雅己さん(山口トヨペット経理部部長)が承認された。

 議事終了後の情報交換会では、「中心商店街の人通りは、4月・5月はぱったり途絶えたが、6月に入り持ち直してきた。駐車場収入で見ると、4月は半減、5月は約65%減だった」「湯田温泉のホテル・旅館は、2月下旬以降厳しい状況が続いている。楽天トラベルでアワード受賞もしていたプラザホテル寿の破綻もショック。8割以上の売り上げが消える中、休館した施設も多かった」「旅行代理店の売り上げは、4月から6月にかけてほぼゼロ。来年、東京五輪が開催されたとしても、2019年の8割ほどにしか戻らないだろう。修学旅行も含めしばらくは、地元旅行のお手伝いが中心になると思われる」などの声が聞かれた。

 なお、3月31日時点での純会員数は2688。1年間での加入は73、脱退は118だった。特定商工業者負担金を納入する295事業所を加えると、総会員数は2983になる。

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