サンゴ保全活動に光 「やったろうde高島」が環境省のエコツーリズム大賞で入賞 長崎

受賞を報告する福村会長=長崎市役所

 絶滅危惧種などの希少なサンゴ礁を観賞できるシュノーケリング体験などを通して、サンゴの保全活動に取り組む長崎市高島町のグリーンツーリズム団体「やったろうde高島」(福村学会長)が、環境省などが実施した第15回「エコツーリズム大賞」で、地域と企業が連携した取り組みを評価するパートナーシップ賞に輝いた。
 エコツーリズムは、観光を通して自然環境などを学び、その保全につなげる取り組み。同省などはエコツーリズムに取り組む事業者などを2005年度から表彰。このほど発表があった第15回「エコツーリズム大賞」では、新たに設けたパートナーシップ賞など計四つの賞に全国で10団体が選ばれた。県内では唯一の受賞となった。
 「やったろうde高島」は11年に発足した。2年前、東京大大学院などの5団体とサンゴの育成を目的としたプロジェクトチームを結成。高島に自生するサンゴを移植・繁殖させるための機械を設置している。現在では、移植したサンゴが昨年から2倍程度の大きさに成長しているという。団体間の連携によるサンゴの保全活動が評価された。3年前には特別賞を受賞している。
 福村会長は29日、同市役所を訪れ、田上富久市長に受賞を報告。「これから夏本番を迎える。海の美しさや環境保護活動の大切さを伝えていきたい」と語った。

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