ホンダ、1987年に発売した『VFR750R(RC30)』のリフレッシュプランをスタート。純正部品の再生産も開始

 6月30日、ホンダは1987年に限定発売された高性能スーパースポーツモデル『VFR750R(RC30)』を対象としたリフレッシュプランを7月28日より開始すると発表した。また、純正パーツも再生産し販売していくという。

 RC30型のVFR750Rは1985~86年度に2年連続チャンピオンを獲得したレースマシン『ホンダRVF750』の高度な技術をもとに開発され、チタン合金などの軽量素材が多用された高性能スーパースポーツモデルだ。

1987年に限定販売されたホンダVFR750R(RC30)

 水冷・4サイクル・DOHC・4バルブ・V型4気筒エンジンが搭載されており、吸排気系や燃焼室形状、さらにクラッチやミッションなどの駆動系に至るまで、レースで得た技術が幅広く活かされている。

 1987年に年間販売計画台数1000台で発売されたが、数多くの購入申込みがあったため、抽選での販売が行われたホンダにとって特別なモデルでもある。

 そんなVFR750R(RC30)をベストコンディションに維持するプログラムであるリフレッシュプランが、「お客様からの熱い想いと、ホンダの有する技術とノウハウを活かし、お客様とともに築き上げてきたモーターサイクル文化に貢献したいという私たちの想い」が重なり、新たなサービスとしてスタートする。

1987年に限定販売されたホンダVFR750R(RC30)

 リフレッシュプランは申し込み全車両が必ず受ける『基本メニュー』のほか、エンジンや足まわりなどの領域ごとに整備を実施する『プランメニュー』、車両のコンディションとオーナーからの要望を踏まえ整備を行う『オプションメニュー』という3つが用意された。

 また、プランの開始に伴いエンジン部品から外装に至るまでVFR750R(RC30)の純正部品が再生産され、6月30日よりユーザーたちに向けて販売されることも決定した。こちらは年月の経過で劣化が見込まれる部品や定期交換部品のほか、オーナーからの要望を受けた部品たちが多数の関係各所の協力を得て再生産が開始されるとのことだ。

 整備メニューや純正部品の再生産の検討には、当時の開発メンバーやものづくりエキスパートが中心となり準備が進められ、ホンダの四輪スポーツカー『NSX』のリフレッシュプランで培ったノウハウを参考にしながら、二輪車用のプランを新たに構築したという。

 リフレッシュプランの相談および申込みは、全国7店舗で指定されたホンダドリームで7月28日より開始される。その後8月上旬に本田技研工業熊本製作所内の『モーターサイクルリフレッシュセンター』にて、順次リフレッシュプランがスタートしていく。

 VFR750R(RC30)を対象にしたリフレッシュプランの詳細や流れ、受付店などはホンダの『RC30 Forever』特設サイトまで。純正部品の再生産についてはホンダヘリテージパーツの公式ホームページをチェックしてほしい。

再生産される純正部品の一例
本田技研工業熊本製作所内の『モーターサイクルリフレッシュセンター』外観

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