特殊詐欺撲滅でメッセージ、杉対策監と伍代支援官

国家公安委員会や警察庁から委嘱を受け、特殊詐欺被害防止の啓発に取り組んでいる俳優の杉良太郎(すぎ・りょうたろう)さんと歌手の伍代夏子(ごだい・なつこ)さんがきょう(6/30)、和歌山県警察本部を訪れ、県民に向けてメッセージを送りました。

2人は、家族の絆で特殊詐欺の被害を防止するため、幅広い世代に発信する力のある芸能人で構成される「ストップ・オレオレ詐欺47~家族の絆大作戦」のプロジェクトチームで、中心メンバーとして啓発活動に取り組んでいます。

プロジェクトチームには、国家公安委員会から特別防犯対策監に委嘱された杉さんのほか、警察庁から特別防犯支援官に委嘱された伍代さんやタレントのコロッケさんら10人が名を連ねています。

杉・特別防犯対策監と伍代・特別防犯支援官は、きょう午後2時に県警察本部を訪れ、伍代・特別防犯支援官が県民へのメッセージを読み上げ、「日頃から家族や友人と連絡を取り合い、近況をお互いに知っておくなどの行動を起こして」と訴えました。

そして、杉・特別防犯対策監が「特殊詐欺での逮捕者は、末端の役割を担う掛け子や受け子が多く、もどかしいが、必ず頂上までたどり着くという意気込みで啓発活動を続けていく」と述べた上で、「和歌山県民の皆さんには、知らない人からの電話はすぐに切ることなどを実践し、若い人が高齢者に協力して家族と社会の絆で『特殊詐欺被害ゼロ県』を目指してほしい」と呼びかけました。

このあと、2人は取材に応じ、和歌山県のイメージについて、杉さんが「子どもの頃は高野山にのぼり、いまは、紀の川市に桃園を持ち、東京で温州ミカンを作っています。和歌山の土地と風土の持つ良さは、県民の皆さんよりよく理解できているかもしれない」と話し、伍代さんは、「友人の坂本冬美さんがいるので、時々、和歌山に来ます。別荘を持つならこんなところかなと思っていますが、おおらかな県民性でだまされやすいのかもしれないので、気を付けて」と呼びかけました。

県警察本部によりますと、今年5月までの県内での特殊詐欺による被害は、19件、6527万円にのぼっています。件数、被害額ともに、去年の同じ時期を上回っていて、特に、被害額については、3倍以上となっています。

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