経営委員は発言にも番組干渉と誤解されぬ注意を

 高市早苗総務大臣は30日の記者会見で、NHKの経営委員が個別の放送番組に干渉したのではないか、との疑惑や疑念を持たれる事案がでていることについて「個別の放送番組への干渉を行っているのではと誤解されるような発言を行うことは望ましいことではない。経営委員は放送法の趣旨を踏まえ、職務を適切に遂行していただく必要がある」と干渉は当然、放送法に抵触する行為で、「干渉しているのではないかと誤解されるような発言に対しても気を付けるよう」警鐘を鳴らした。

 記者団から「経営委員会がNHK会長を厳重注意した上、郵政側へのクレーム対応を会長側に強要させているというのは番組介入に当たるのでは、との有識者の見方がある」との問いに答えた。

 高市大臣は「(郵政に絡む)いわゆる番組干渉について、経営委員会が公表した一連の経緯を説明する資料を読む限りでは、経営委員が非公開を前提とした自由な意見交換の場において、既に放送された番組などについて意見や感想を述べたもので、具体的な制作手法などについて指示をしたというものではない」との認識を示した。

 また「上田前会長はじめNHK執行部におかれては、今日に至るまで一貫して『放送の自主自律が損なわれた事実はない』と表明しているので、現時点において、経営委員が個別の放送番組の編集に介入することを禁じている放送法第32条に直ちに抵触するものではないと考えている」とした。(編集担当:森高龍二)

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