あおり運転厳罰化 神奈川県警が陸空から警戒

あおり運転などの危険な運転行為を取り締まるため集結した県警の白バイ隊やパトカー=横浜市鶴見区の首都高速道路大黒パーキングエリア

 あおり運転の厳罰化を盛り込んだ改正道交法が施行された6月30日、神奈川県警航空隊のヘリコプターが上空から、あおり運転などの交通違反を監視。陸上のパトカーと無線で状況をやりとりしながら、危険な運転行為に目を光らせた。

 横浜市鶴見区の首都高速道路大黒パーキングエリア(PA)には、パトカー7台、白バイ12台が集結。県警の中崎敦交通部長が「悪質なあおり運転を排除するとともに、法改正を多くのドライバーに周知し、意識を高めてもらうことが重要」などと訓示した。県警は、あおり運転行為を映像で記録できるドライブレコーダーの活用なども、PAの利用者らに呼び掛けた。

 あおり運転は、2017年6月に大井町の東名高速道路で起きた一家4人の死傷事故をきっかけに社会問題化。交通指導課によると、あおり運転の対象である道交法の車間距離不保持による摘発は17年は244件だったが、18年にはおよそ2.5倍の605件に急増した。

 改正道交法では、あおり運転を「妨害運転」と規定。他の車の通行を妨げる目的での急ブレーキや車間距離不保持など10行為を対象とした。罰則は最高で5年以下の懲役または100万円以下の罰金、免許は即取り消しで再取得できない欠格期間は最大3年となっている。

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